気品あふれる「オリエンタルユリ」花が咲いたら“花粉”に注意!【市場で旬みっけ!最終回】

旬の魚や果物、花などを市場の担当者に紹介してもらう「」。今回は「ユリ」です。実は、福島県内には国内トップクラスの生産量を誇る農家がいました。

可憐で気品溢れるユリの花。一輪だけでも、存在感がありますよね。

松井綾乃アナウンサー「すごくやっぱりいい香りがしますね」 福島花き・丹治博之さん「ユリはやはり芳香性が強いので、これくらいの数があると匂いがかなりすると思います」

この日、市場には様々な品種の花が並んでいました。すべて「オリエンタルユリ」と呼ばれるもので、日本を原産とするヤマユリやササユリなどを交配して作られています。丈夫で育てやすく、大輪で存在感があることから人気を集めています。

福島花き・丹治博之さん「いまオリエンタルユリだけで100種類くらいあると言われています」

国内トップクラスの生産者を訪ねてみると…

代表的なものが、「カサブランカ」です。純白の花が特徴で、スペイン語で“白い屋根”を意味します。「ユリの女王」とも呼ばれ、聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。

なかには、変わった品種も。

松井アナ「丹治さん、これもユリなんですか?」 丹治さん「そうなんです、種苗会社で大分売り込んでいて、全国の生産者がオリエンタルユリの「八重」の品種を作り始めて今年はだいぶありますね」

オリエンタルユリは一年を通じて出荷されますが、送別用の花束に選ばれるため、この時期の流通量は多いといます。生産する泉崎村のハウスを訪れてみると…。

松井アナ「すごい数なんですけど・・・花が咲いていないんですね!」

出荷するときは、すべて、つぼみの状態なんです。

深花園・安達和良さん「花屋さんに出すまでの時間がかかるので、つぼみのまま出荷して、お客さんの元に届いたときにつぼみからゆっくりと楽しんでもらえるように、つぼみの状態で出荷しています」

花が咲いたら“花粉”に注意!

開花から2週間ほど、キレイな花を咲かせるオリエンタルユリ。配送中の傷みや花粉による汚れなどを防ぐためにもつぼみの状態で出荷するということです。白河市に本社を置く深花園は、全国に115のハウスを構えていて、日本トップクラスの生産量を誇ります。お気に入りのポイントを聞いてみると…。

深花園・安達和良さん「凛とした立ち姿ですね。根元からつぼみの先まで空に向かって凛として立っている。この立ち姿が一番好きです」

価格は、生花店で1本およそ1000円と、ほかの花と比べ高価なため、常に高い品質が求められているといいます。

深花園・安達和良さん「金額的には他の花よりも高価なものだと思うんですが、つぼみから咲いていく過程が長い間楽しめる花なので、気軽に楽しんでもらえたらと思います」

生花店で購入するときには、花が咲きすぎていないものを選ぶことが重要です。

福島花き・丹治博之さん「お花屋さんで購入するときは大体1輪咲くかな?くらいの状態がベストですね」

花が咲いたら注意が必要なのが、“花粉”で、花びらを汚してしまいます。そうなる前に…。

福島花き・丹治博之さん「若干花が開き気味になったときに、花粉を取ってしまう」

花粉は、洋服などに付くと取れにくいため早めに手入れしておくのが重要です。

もうすぐ新年度。ちょっと贅沢なオリエンタルユリを自分へのご褒美に楽しんでみるのもいいかもしれません。

▼は、今回が最終回です。2022年11月から1年5か月にわたり、49回放送してきました。これまで取材に協力していただいた市場のみなさま、飲食店や生産者のみなさま、ありがとうございました。TUFでは今後も、県内の食材や農産物の魅力などについて発信していきます。

© 株式会社テレビユー福島