バサジィ大分 新シーズンに向けて狩野新監督インタビュー 【大分県】

リーグ戦4位、全日本フットサル選手権ベスト8。バサジィ大分にとって昨シーズンは、実に意義深いものとなった。果たして狩野新監督はこの1年を、どのように評価しているのか。そして、新シーズンに向けてどのような強化プランを描いているのか。

Q:リーグ戦を4位に終え、全日本フットサル選手権は、どのように評価していますか?

リーグ戦をいい形で終えることができたので、その経験、勢いを発揮したかったのですが、目標とする優勝争いには届きませんでした。リーグ戦を終え、選手は契約のシビアな時期であり、思うような練習ができませんでした。積み重ねの部分が一旦リセットされ、リーグ戦のような集中力がなかった。それらを言い訳にはできませんが、歯車が合わなかったことは確かでした。

Q:ただ、準々決勝で敗れた浦安戦では、新シーズンに期待を持てる試合内容だったと思います。

確かに決定機は多くあり、攻撃的な部分は見せれたと思います。相手もアグレッシブなチームなので、守備から攻撃の部分で相手が上回った。そこに対して体力を使ってしまったのは課題です。

Q:監督として初めて1シーズンを指揮しましたが、どんなシーズンでしたか?

降格争いをしていたチームなので危機感しかなかったです。シーズン前半は守備の構築のところに時間をかけて徹底したので、楽しいフットサルはできなかったのは残念でした。外国人選手が途中で加入して、通訳も自分でしなければいけない。いろいろと大変なことが多かったです。ただ、後半戦は攻撃にフォーカスすることで選手の表情が変わった。やはりボールを持って、攻撃的なフットサルは楽しかったんだと思います。攻守両面で積み上げたものは大きかったと思っています。

チームを躍進させた狩野新監督

Q;若手の台頭については?

橋本澪良、陣川凌は、シーズンを通してタフにプレーしてくれました。橋本は全体を見渡すことができる選手。理解力があり、誰とでもコンビネーションを合わせ、俯瞰(ふかん)してプレーできていると感じました。陣川は19歳ながら臆することなくプレーできるメンタルの強さがあります。2人ともフットサルIQが高く、新シーズンは中心選手になってほしいです。

Q:新シーズンに向けての構想は?

核となる選手が残ってくれ、徐々に新加入選手も決まっています。前、サイド、後ろとバランスよく補強できています。昨季までのベースとしてつくり上げた攻守一体でプレーする部分は変えずに、流動的でアグレッシブな展開になるフットサルをしたいと思っています。そのための準備、選手にプレゼンする資料や動画を作成しています。もちろん始動してからの練習計画も立てているし、海外の試合を見て情報も得ている。やることが多くて大変です(笑)

Q:監督の考える理想の選手とは?

選手がトップレベルで戦うためにはアジリティ(敏しょう性)、スピード、パワーなど強度の高いプレーが求められています。そこを発揮できるように練習から組み込んで、習慣化できればと思います。まずは個人の力がベースにあって、戦術が生きる。そこは選手に求めていきたいです。

Q:では最後の新シーズンの目標を聞かせてください。

昨季以上の成績を残すこと。そして、世界で通用する選手を育てたいです。

新シーズンに向けて準備を進める

(柚野真也)

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