気象庁は30日、東京都心部や大阪市で今年初めて黄砂を観測した。29日には九州や中国地方で観測しており、31日にかけて北日本から西日本の広い範囲で、飛来が予想されるとして注意を呼びかけている。
県内でも黄砂が観測された地域があった。福島市では信夫山から望む市街地が黄砂の影響でかすみ、見えにくくなった。
気象庁によると、水平方向で見通しが利く距離「視程」が場所によっては5キロ未満となり、交通障害の恐れがある。屋外では洗濯物や車に黄砂が付着する影響も予想される。黄砂は今月下旬、ユーラシア大陸のゴビ砂漠周辺で低気圧などの強い風によって砂が巻き上げられ、上空の風で運ばれてきたとみられる。日本では例年、春に観測されることが多い。