1日で一番忙しい朝のお弁当作り、大変ですよね。電子チラシサービスShufoo!の調査では、お弁当作りをしている人の約半数が休日以外ほぼ毎日お弁当を作っているといいます。街ゆく人にお弁当作りが好きかどうか聞いてみると、「できればしない方が楽」「めんとくさい」など、お弁当作りが大変という声が多数聞かれました。今回は、リアルなお弁当悩みを解決するプロの技を紹介します。
お弁当作りの苦労は?
お弁当作りの苦労とは
札幌市の街ゆく人はお弁当作りで何に一番苦労しているのか聞きました。「彩りを考えておかずを詰めるのが大変」「緑とか赤に苦労している。茶色のおかずばっかりになりがちなので」というように、お弁当の彩りに苦労するという声が一番多くあがりました。特に緑と赤。定番のお弁当おかずの調査を見てみると、やはり緑と赤は見当たりません。
定番のおかずといえば?
インスタグラムのフォロワー38万人超え、出版したレシピ本は累計13万部を突破し、2月に新たにお弁当に特化したレシピ本も出版した料理研究家のちおりさんに、お弁当の彩り悩みを解決していただきます。毎朝、夫と娘2人のお弁当を作っているというちおりさんに、まずはお弁当作りを楽にするポイントを伺いました。
ちおりさん的 お弁当ポイント
『家族が笑顔になる ちおり弁当』(宝島社)より
ポイントは3つ。1:“のっけ弁当”で少ないおかずでも見栄えさせる2:メインのおかず1品・副菜が1~3品3:メインは茶色になりがち 彩りは副菜で
緑の彩り副菜 ほうれん草・アスパラ・キュウリ
緑の“彩り野菜”
さっそく、ちおりさんに彩り副菜の作り方を教えてもらいました。今回、緑の彩り副菜に選んだのは、ほうれん草、アスパラ、キュウリ。ほうれん草は定番のおひたしを洋風にアレンジするといいます。≪材料≫ほうれん草 1袋・ローストハム2枚・めんつゆ3倍濃縮大さじ1・レモン汁 大さじ1・粉チーズ (適量)まずは、半分に切ったほうれん草の茎の部分を30秒茹でます。その後、葉の部分を入れて30秒、計1分茹でます。水気を絞り、ハムとともに食べやすい大きさに切ったら、めんつゆとレモン汁を加えて和えます。
レモンがポイント
食べる直前に粉チーズをふったら、洋風おひたしの完成です。さっぱりしていながらチーズのコクがあり、ほうれん草もより甘く感じて美味しい。レモンがきいてさっぽりコクウマ、サラダ感覚で食べられるおひたしです。
きゅうりの梅おかかあえ
ほうれん草の洋風おひたし
≪材料≫きゅうり2本・梅干し2個・かつお節1袋・塩 小さじ2分の1・酢 小さじ1・砂糖 小さじ1・顆粒和風だしの素 ひとつまみ・サラダ油 小さじ1きゅうりは輪切りにし、塩もみで水気を絞ったら、潰した梅とかつお節、調味料を加えて、きゅうりの梅おかかあえに。
アスパラベーコン巻き
きゅうりの梅おかかあえ
≪材料≫アスパラ4本・ベーコン3枚・スライスチーズ2枚・餃子の皮(大判サイズ)8枚アスパラは半分に切って電子レンジで加熱。スライスチーズとベーコンとともに、餃子の皮に巻いて焼けば…
アスパラベーコン巻き
豪華版アスパラベーコン巻きの完成です。
赤の彩り副菜 ミニトマト・にんじん・パプリカ
赤の“彩り野菜”
続いては、赤の彩り副菜。ちおりさんが選んだのは、ミニトマト、にんじん、赤パプリカです。
極旨 たらこバターにんじん
にんじんを炒め調味料を加える
≪材料≫にんじん1本・たらこ25g・酒小さじ1・顆粒和風だしの素小さじ2分の1・バター10gまずは、子どもが喜ぶ「たらこバターにんじん」。皮をむいたにんじんを斜め薄切りにしてから、さらに細切りにしていきます。細切りにしたにんじんを油で炒め、しんなりしてきたら調味料を加えます。
たらこバターにんじん
そこにたらこを加え、火が通ったらバターを加えて混ぜ、完成です。にんじんの甘さが引き出されていて、たらこバターはご飯の進む味。調理時間は15分。冷蔵で2~3日保存できます。赤パプリカは乱切りにし、カレー粉やガーリックパウダーで、ご飯も進むパンチのある味わいの「パプリカのカレー炒め」に。≪材料≫赤パプリカ1個・酒小さじ2・砂糖小さじ1・しょうゆ 小さじ1・カレー粉 小さじ2分の1・ガーリックパウダー少々
ミニトマトナムル
パプリカのカレー炒め
≪材料≫ミニトマト8個・長ネギ3cm・ごま油 小さじ2・コチュジャン 小さじ1・酢 小さじ2分の1・鶏がらスープの素 小さじ2分の1・白すりごま 小さじ2ミニトマトは、ごま油やコチュジャン、鶏がらスープの素などで和えて、ナムルにするのもおすすめです。ナムルは色々な彩り野菜の味付けに応用できるので、覚えておくとかなり便利です。
ナムルは様々な野菜に応用できる
ナムルなどは白すりごまを入れることで、お弁当の大敵である余分な水分を吸収してくれる効果もあるので便利ですよ。
もっと手軽に彩りを加えられる便利な市販品も
市販品でも手軽に彩りを
そして、手軽に彩りを加えられる便利な市販品も。市販のお漬物は、ご飯にのせたり、色が足りないなと思ったときにおかずの隙間に入れると彩り豊かになります。
『家族が笑顔になる ちおり弁当』(宝島社)より
さらに漬物には他にも使い方が。漬物はタルタルソースにしてしまえば、パンのお弁当にも活用できるんです。水にさらしたり塩もみしたりひと手間が必要なタマネギよりも、調理が楽な長ネギをみじん切りにし、漬物もみじん切りに。
長ネギはタマネギよりも調理が簡単
あとはゆで卵と調味料を加えれば完成。分量は、適量の漬物に、ゆで卵2個、長ネギ10センチ、マヨネーズ大さじ3、砂糖少々。少量のごま油を加えることで、食欲そそる香りに。「漬物タルタルのホッケフライサンド」が完成。
ごま油を加えて食欲そそる香りに
漬物を使ったタルタルソースをホッケフライと一緒にパンにはさんでいただくと、漬物のパリパリした食感がアクセントに。タマネギよりも長ネギの方が優しい味わい。ごま油の香ばしい香りがフライの香ばしさとよく合っています。
漬物を変えると違った味わいに
タルタルソースはいろいろな漬物で作ることができます。しば漬けやきゅうりの醤油漬け、つぼ漬けなど漬物を変えることで違った味わいになりますよ。みなさんも彩りのあるお弁当で、春からも華やかにいきましょう。