センバツ 星稜の吉田選手に声援 茨城・つくば出身 学童チーム後輩22人

星稜の吉田大吾選手に声援を送る茎崎ファイターズの団員たち=牛久市東大和田町のねむの木台区民会館

選抜高校野球大会で30日、茨城県つくば市出身の吉田大吾選手が準決勝を戦った星稜(石川)の1番ショートで登場した。吉田選手が小学生時代に所属した学童野球の強豪、茎崎ファイターズ(茎崎F、つくば市)の団員たち22人は同県牛久市内の公民館に集まり、能登半島地震の被災に負けず奮闘する先輩に大きな声援を送った。試合は僅差で敗れたものの、後輩たちは「格好良かった。帰ってきたらまた野球を教えて」と願った。

吉田選手は3兄弟の三男。茎崎Fの監督を務める父親の祐司さんは竜ケ崎一で、次兄の慶剛さんは専大松戸(千葉)で、それぞれ甲子園に出場した野球一家だ。

茎崎Fの佐藤元裕コーチ(51)によると、吉田選手は「三度の飯より野球が好き」な少年。茎崎F、取手リトルシニアと小中で全国の舞台を経験し、高校は北陸の雄・星稜を選んだ。

この日は、堅い守備でセンター前に抜けそうな打球を何度も処理。打撃では四回裏、得点につながるヒットを放ったものの、その後は好機にタイムリーが出ず、団員は「次こそは」「諦めるな」と声援を送った。最後の打者が三振すると、団員たちは残念そうな表情を浮かべたものの、選手たちの健闘に拍手を送った。

先輩の勇姿に、百村優貴君(9)は「ファインプレーが多く、格好良かった」と笑顔。石原優君(8)は「プレーを優しく教えてくれる。僕も甲子園に出たい」と話した。

佐藤コーチは「吉田選手は団員たちの憧れの存在。応援に甲子園へ行きたかった。帰ってきたらまた野球を教えてほしい」とねぎらった。

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