【早出し】「好き、得意から夢描いて」 「はやぶさ2」操縦の仕事、武井さん(山形市出身)が紹介

探査機はやぶさ2の操縦やプログラムについて解説する武井悠人さん(左)=山形市・「D-SCHOOL」山形七日町校

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の研究開発員武井悠人さん(35)=山形市出身=のトークライブが30日、同市のプログラミング教室「D-SCHOOL」山形七日町校で開かれた。小惑星探査機はやぶさ2の操縦に携わる自身の仕事を紹介し、集まった小学生らに夢や目標に向かって動き出すことの大切さを説いた。

 武井さんは山形東高を卒業後、東京工業大に進み、同大大学院を修了した。大学院在学中にドイツ航空宇宙センターで研究員として研さんを積んだ。専門は宇宙機・ロボットの誘導制御など。はやぶさ2にはシステム担当・フライトディレクタとして参加した。

 はやぶさ2のプロジェクトでは、探査機が小惑星りゅうぐうに着き、凹凸のある表面に着陸する際、10万超のシミュレーションから99.9%成功するものを選び、プログラムを書き換えたという逸話を紹介した。宇宙が好きで技術職の夢を描いたといい「好きや得意を三つ合わせると世界でオンリーワンになる。面白いことや得意なことを深めて夢を見つけて」と呼びかけた。

 鈴川小5年の富永基紀君(11)は「日本の宇宙探査の技術が世界的にもすごいと知った。宇宙でロボットを操縦するプログラミングに、僕も挑戦したい」と目を輝かせていた。同教室の開校2周年を記念して開いた。

© 株式会社山形新聞社