町田FWオ・セフンが移籍後初ゴールを含む2得点。好調の要因は「チームメイトとの信頼関係」

FC町田ゼルビアは3月30日、J1第5節でサガン鳥栖とホームで対戦し、3-1で勝利した。

開始5分に“お家芸”のロングスローの流れから藤本一輝が押し込み、先制に成功。しかし34分、鳥栖FWのマルセロ・ヒアンに背後を取られて失点し、試合を1-1で折り返した。

後半、ホームチームに勝点3をもたらす2ゴールを挙げたのは、新加入FWのオ・セフンだ。54分、敵陣深くでボールを奪った平河悠のお膳立てから落ち着いて流し込み、今季初得点をマーク。その3分後、再び平河から絶妙なクロスが上がると、194センチの長身を活かしたヘディングシュートを叩き込んだ。

チームを勝利に導いた背番号90は、ふたつのゴールをこう振り返る。

「移籍後初ゴールは、僕にとってもチームにとっても重要なものだと認識していたので、最高の準備をして、しっかりと決めきれたので良かった。2点目は、クロスへの入り方を練習からコーチの方と確認して、良いトレーニングを積めていたので、その成果を発揮できた形です」

【動画】オ・セフン、わずか4分間で2ゴール!
オ・セフンは今季、J2の清水エスパルスから期限付きで加入。黒田剛監督のスタイルにすぐに適応し、持ち前のフィジカルと足もとの柔軟さを遺憾なく発揮している。

平河が「キャンプでもセフンが一番点を取っていた」と言うように、新たな環境で早くから本領を発揮し始めているオ・セフン。フィットに苦しまなかった要因を、本人は次のように語る。

「監督やスタッフの方々が自分の特長を理解して、トレーニングから戦術を落とし込んでいただき、それが実際に結果につながることで自分の自信になっています。また、チームメイトとの信頼関係も高められているので、そこも上手くいっている要因かなと」

鳥栖戦の白星で、町田は首位をキープ。J1昇格初年度でサプライズを巻き起こすチームが今後も上位争いに絡み続けるには、オ・セフンのコンスタントな活躍が必須だろう。

世代別の韓国代表経験を持つストライカーが、異国の地でついにブレイクを果たすか。覚醒への足掛かりを得た23歳に要注目だ。

取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

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