「巨大バッタ」修復中 水戸芸術館で作業公開 茨城

徐々に膨らんでいく巨大バッタ作品=水戸市五軒町

茨城県の水戸芸術館は30日、同県水戸市五軒町の同館広場で全長50メートルに及ぶ収蔵品の巨大バッタ「飛蝗(ばった)(プロジェクト・インセクト・ワールド)」の修復作業を公開した。新調した足先を縫合して本体を膨らませ、来場した親子連れたちが見入っていた。31日も公開する。

この日は午前中から広場に作品を広げて作業が進められ、午後3時過ぎに空気を入れた。来場者から「頑張れ」などと声援が送られ、風に揺られながらどっしりとした作品が登場した。

作業のボランティアとして参加した同県大洗町の出頭早恵さん(45)は「想像以上に大きかった。間近に作品を見ることができて光栄」と感動していた。

作品は、現代美術家の椿昇さんと美学者の室井尚さんが手がけ、2002年に同館の収蔵品となった。屋外展示が前提のために劣化が見られ、同館が昨年8~10月にクラウドファンディング(CF)を実施し、作品修復を進めていた。

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