名目上は「貸与」だが実質「支給」の県議バッジ…費用1個1万円、返却されたケースは「あまり聞かない」 鹿児島

鹿児島県議会の議員バッジ

 47都道府県議会の議員が着けるバッジを巡り、7割近い32道府県議会が当選ごとに新品を無償支給していることが30日、共同通信の全国調査で分かった。39都道府県は改選時、失職時とも返却が不要と回答。鹿児島県議会は議員バッジを当選ごとに無償で貸与している。改選・失職時に返却は求めておらず、実質的には無償支給といえる。

 議会事務局によると、バッジの取り扱いは要領で定め、譲渡を禁じる規定はない。「返却されたケースはあまり聞かない」という。

 2023年4月の改選で貸与したバッジの費用は1人当たり1万560円。新議員51人への総額は53万8560円になる。材質は変えていないが、19年4月改選時の6264円(総額31万9464円)から4296円上がった。中心部分が10金製。周りはベルベットで、台座は金メッキになっている。材質の見直しは検討していない。

 費用は九州・沖縄8県で沖縄県議会の8000円に次いで低い。

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