県みかも山公園「自然の家」 記念行事に市民ら1100人 県産木材や大谷石、益子焼も使用

大谷石と自然光を生かしたエントランスホール

 【栃木】栃木、佐野両市にまたがる県営みかも山公園内の新青少年教育施設「栃木JIMINIE(ジミニー)倶楽部(くらぶ) 自然の家みかも」で30日に行われた開所記念行事には一般市民と関係者計約1100人が訪れ、施設の内覧と記念イベントを満喫した。県産材をふんだんに使用した真新しい施設で、多くの親子連れがスポーツや自然を生かした体験イベントに歓声を上げていた。

 新施設は定員約200人の宿泊室46部屋や音楽室、体育館、研修室、食堂などを備える。屋外の自然体験エリアには、キャンプサイトや屋根付き野外炊事場を整備した。

 屋内外の壁には県産木材、エントランスホールには大谷石や芦野石、各部屋名の表示板には益子焼を採用。栃木市内外の伝統工芸や名所を紹介するなど周辺の魅力もPRしている。

 運営・維持管理は、民間資金活用による社会資本整備(PFI)事業を実施する特別目的会社が担う。3月で廃止する「芳賀青年の家」(益子町)、「太平少年自然の家」(栃木市)に代わり、周辺の自然や、県内プロスポーツとの連携を生かした体験活動プログラムを提供していく。

 この日は開所記念イベントとして、元陸上選手の為末大(ためすえだい)さんによるかけっこ教室や、県内スポーツチームによるバスケットボールやサッカー、野球教室を開催。熱気球やまき割りなどの体験も企画した。

 火起こしを体験した宇都宮市富士見小5年の岸朋哉(きしともや)さん(11)は「火が出た時の達成感がすごかった。きれいな施設なのでまた来たい」と目を輝かせていた。

ベッドが三つ並び、ゆったりとした宿泊室

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