長崎ヴェルカ競り勝つ 島根に74―67 馬場が存在感を発揮 バスケットB1

【長崎ヴェルカ―島根】第2クオーター2分、ヴェルカのブラントリーがドライブインからシュートを決めて13点目=県立総合体育館

 バスケットボール男子のBリーグ1部(B1)第29節第1日は30日、長崎市の県立総合体育館などで12試合が行われ、長崎ヴェルカは同じ西地区の島根に74-67で競り勝った。通算は19勝28敗で西地区7位。
 ヴェルカは第1クオーター、島根に4本の3点シュートを決められ、11-16と出遅れた。第2クオーターはブラントリー、ボンズのドライブなどで3分に17-16と逆転に成功。ボンズ、エヴァンスのゴール下などで一進一退の攻防を続けたが、終盤に2本の3点シュートを決められて31-37とリードを許して折り返した。
 第3クオーター序盤も外角シュートを精度良く決めた島根ペース。2分には33-44と11点差をつけられたが、逆境の中で馬場が存在感を発揮。6分から3点シュート2本を含む10得点を挙げて徐々に差を縮めた。52-54で入った第4クオーターは荒谷の速攻、ボンズのゴール下で3分に56-54と逆転。その後もボンズ、エヴァンスがゴール下で得点を重ねて、最後は7点差で振り切った。
 第29節最終日は31日、各地で12試合を実施。ヴェルカは同体育館で島根との第2戦に臨む。

◎堅守 40分間途切れず

 「ファンの力を借りて素晴らしい試合をしてくれた」
 試合後、前田監督は40分間隙を見せることなく守備を続けた選手たちに最大級の賛辞を送った。ヴェルカは最大11点差からの逆転勝利。チャンピオンシップ(各地区上位2チームとワイルドカード2枠)進出圏内の島根から、価値ある1勝を勝ち取った。
 3点シュートは28本試投して成功はわずか4本。シュート全体の成功率も42%。特に前半は島根の多様な守備に対応できず、不利な状況でシュートを打たされ、得点を伸ばせなかった。ただ、ボンズらがゴール下を身体を張って守り、馬場も平均得点数リーグトップを走る島根のビュフォードにしつこく食らい付いて、ロースコアの展開に持ち込んだ。

【長崎ヴェルカ―島根】第4クオーター5分、ヴェルカの馬場が激しくプレッシャーをかける=県立総合体育館

 反撃に転じたのは第3クオーター5分から。ブラントリーが2本目の3点シュートを決めて口火を切ると、そこから馬場が内外で10得点。52-54で入った最終クオーターも勢いは止まらず、ボンズとブラントリーを中心にドライブから攻撃を組み立て、この10分間だけで22点を奪った。
 リーグ3位の平均得点数を誇る島根を相手に失点を60点台に抑え、ブラントリーは「守備の高い基準を示せた」と納得の表情を見せた。来季から長崎市に新たな本拠地を構えるため、31日が県立総合体育館で行われるラストゲーム。前田監督は「今までで1番のゲームがやりたい」。この日以上の内容で、最後を飾ることを誓った。

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