「ふぐ処理者認定試験」に青森山田高調理科の4生徒が一挙合格 高校生は全国でも珍しく

本年度の「ふぐ処理者認定試験」に合格した(左から)石戸谷さん、長濵さん、鷲尾さん。原さんは欠席した

 青森市の青森山田高校調理科の2、3年生4人が、2月に行われた本年度の「ふぐ処理者認定試験」に合格した。同校の生徒が同試験に合格するのは2年連続。4人は「もっと腕を磨いて将来に生かしたい」と意気込みを語った。

 試験に合格したのは石戸谷翼さん(3年)、原翔太さん(同)、鷲尾海人さん(2年)、長濵一裟(いっさ)さん(同)。

 フグ処理の資格認定は都道府県ごとに実施。本年度の青森県の試験は12人が受験し、同校の4人を含む6人が合格した。同校によると、高校生がフグ処理の試験に合格するのは全国的にも珍しいという。

 試験は筆記のほか、制限時間30分でフグをさばき、可食部と不可食部に分ける実技が行われた。4人は昨秋ごろから試験のための特訓に励み、週2日はフグをさばいた。当初はフグ1匹さばくのに約1時間かかったというが、現在は約20分で処理できるまでに上達した。

 29日の取材に、石戸谷さんは「家族や友人らお世話になっている人たちに、フグをさばいて食べさせてあげたい」、鷲尾さんは「合格できると思っていなかったので、うれしい。就職に生かしたい」、長濵さんは「将来は地元の野辺地町でフグを扱う店を出したい」とそれぞれ話した。原さんは欠席した。

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