新卒ですが、上司に「社会人は高い時計を買ってバリバリ働くもの」と言われました。便利なので「アップルウォッチ」なのですが、高い時計を買うべきでしょうか?

そもそも高級時計とは?

「高級時計」に明確な定義はありませんが、ここでは50万円以上のものを高級時計として話を進めます。具体的に高級時計はどれくらいの価格のものがあるのか、有名ブランドのロレックス、オメガ、グランドセイコーを例に価格帯をみてみましょう。

ロレックス

ロレックスは、スイスの高級腕時計メーカーです。人気の「ロレックス サブマリーナー Ref.126610LN」は、ロレックス専門店ではおよそ230万円で販売されています。他のモデルにしても100万円台のものもあれば、上は1000万円を超えるモデルもあります。高級時計の定番ともいえるブランドであり、価格も相当のものですね。

オメガ

同じくスイスの高級腕時計メーカー、オメガの商品価格帯は約40万円から、600万円を超えるモデルまであります。
オメガもロレックス同様、高級時計として人気が高いブランドです。多くのモデルが100万円超のものになります。

グランドセイコー

日本の高級時計ブランド、グランドセイコーも見てみましょう。時計メーカーのセイコーにおける高級ブランドを担うのがグランドセイコーで、30万円から、高いもので700万円を超えるモデルもあります。国産にこだわりがある人に向いているブランドですね。

実際は20代~30代っていくらぐらいの腕時計を着けているの?

高級腕時計といっても、価格は数十万円台から1000万円超えまでさまざまなものがあることが分かりました。では20代~30代の人が実際はどのくらいの価格の腕時計を身に着けているのでしょうか。スイス時計協会が2016年に実施した「日本消費者調査」を基に解説していきます。

同調査によると、20代が2015年に購入した時計の相場は3万円未満までが多く、20代は男女ともに50%ほどがこの価格帯の時計を購入しています。
15万円を超える時計を購入した20代男性は同年代全体の15%ほど、女性は約27%で、50万円以上の時計を購入している人の割合は男女どちらも10%未満です。
30代になると、1万円未満~3万円ほどの時計を購入したという人は、男性で同年代全体の30%、女性で40%程度と大幅に減り、男性については50万円以上の時計を購入している人の割合が23%に増えています。
20代の頃は比較的安価な時計を、30代になると50万円以上の高い時計を身に着けるという人が多くなるようです。

まとめ

高い時計を買うと実際に仕事に身が入るということを示すデータはありませんし、20代で50万円以上の高級時計を買っている人は10%未満です。そのため、新卒者が無理にでも購入するものではないようです。自身が高い時計が欲しくて買うのであれば良いでしょうが、給料の少ない新卒のうちに無理して数十万~数百万円の時計を買う必要はないでしょう。
近年、通常の時計の代わりに、多機能なスマートウォッチを選ぶ人も増えてきています。アップルウォッチであれば3万4800円からなど、高級時計に比べるとお求めやすい価格になっています。
また、周囲の目を気にするのであれば、デザインや質感が良く「高そうに見える安価な腕時計」もあるため、そうした腕時計を探すのも1つの手です。

出典

JACKROAD
スイス時計協会 日本消費者調査

執筆者:沢渡こーじ
公認会計士

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