共働き増加・タイパ志向で需要高まる「家事代行」 実際利用してみると…内容は?料金は?

「タイムパフォーマンス」という言葉が広がるなか、今、「家事代行」サービスのニーズが高まっているといいます。
実際に家事代行を利用してみて見えてきたメリット、課題とは?

「家事代行」―その名の通り、日常的な家事を代行・サポートしてくれるサービスのことです。
街の皆さんに、利用したことがあるか聞いてみると…

街の人は
「ないですね。でも、使ってみたいなとは思います。」
「同僚が使っているみたいで。仕事が遅かったりするし土日も自分の時間を確保したいから、平日自分がいない間に掃除とかちょっと済ませてもらうとすごい便利だよみたいに言ってましたね。」
「水回りの掃除もだけど、一番は料理がネック、利用したいなーと思いますね」

共働き率も高い山陰地方、街の人からは「利用してみたい」という声が多く聞かれましたが、実際に利用したことがあるという人はまだ少数派のようです。

そこで!

秦まりなキャスター
「日々仕事に追われていると、日々の掃除や片付けなどが疎かになりがちなんですよね。ずっと気になっていた家事代行サービス、今回、実際に利用してみたいと思います!」

2児の母で夫婦共働きの秦キャスターが、実際に家事代行サービスを利用してみることに。

今回利用するのは、家事代行サービスを運営する「キッズライン」。基準をクリアした個人事業主の家事サポーターの方が登録されていて、口コミから指名も可能。住んでいるエリア・日時で検索し、アプリで手軽に予約できます。

この日は、山陰地域で活動する家事サポーターの中谷さんに来てもらいました。

秦まりなキャスター
「恥ずかしながら、我が家はご覧のあり様で…子どものものが増えてきて、収納からあふれちゃって片付けられないみたいな状態なんです。」

子どもの発熱が相次ぎ、仕事と看病でなかなか片づけができなかったという秦キャスター。
部屋は子どものおもちゃなどが散らかっている状態です。

そこで、手つかずになっていたリビングと隣接する和室の整理整頓と掃除を中心にお願いすることになりました。

まずは一緒に収納の中の物を全て外に出し、それが要るか要らないか取捨選択する作業。

それが終わると…

秦まりなキャスター
「では、仕事いってきます!よろしくお願いします。」

秦キャスターは一旦家を空けて、仕事へ。
家主が不在の間も、中谷さんはテキパキ作業を進め、慣れた手つきで片づけていきます。

そして、3時間後ー。

秦まりなキャスター
「ただいま…うわぁ!なんかすっごくきれいになってる!すごいです!」

中谷さんの手によって、散らかった部屋はすっきり片付けられていました。

秦まりなキャスター
「何となく、人に家事をしてもらうのって罪悪感もあったんですけど、自分が仕事をしている間にこうやってきれいに片づけてもらえて、時間が有効利用できて。タイムパフォーマンスも抜群ですね!仕事で疲れて帰ってきても、こうやってきれいになった部屋をみると気分が晴れます、ありがたいです。」

キッズライン 家事サポーター 中谷さん
「私たちが家事をさせていただくことで、余裕が生まれる。それを、例えばスキルアップのために勉強したりとか、家族で楽しい時間を過ごしたいとか、そういう時間の使い方にしていただくといいなと思っています。ぜひそうしたところに寄り添える私たちがいるってことを知っていただけたらなと思います。」

今回、秦キャスターがサービスを利用するのにかかった費用は、1時間1800円の家事サポート料3.5時間分=6300円に加え、手数料(保険料含む)、距離に応じた交通費。
(※キッズラインの場合、家事サポート料はサポーターによって異なります)

秦まりなキャスター
「金額に対する感じ方は人によって様々だと思いますが、私は家事時間が浮いた分、仕事や家族との時間にあてられる点にメリットを感じました。また忙しい時など、スポット的に利用するのはありだなと思います。」

整理整頓などのほかにも、水回りに特化した掃除、料理の作り置きなど、業者によって違いはありますが、頼める家事は様々。
こうした「家事代行」サービスは、今、共働き世帯や高齢世帯の増加に伴って需要が高まっています。

帝国データバンクによりますと、2021年度には市場規模は807億円に。130億円だった2012年度と比べると、約6.2倍に拡大しています。
また、2025年度には少なくとも2000億円規模に拡大すると推計する野村総合研究所の調査結果も。市場規模は右肩上がりです。

近年はタイパ=タイムパフォーマンスを重視する人も多く、ニーズがさらに高まることが予想されますが、街の人からはこんな声も…

街の人は
「知らない人が家に入ってくるので、なんか他のところを構われたりとかあるかもしれないと思うと心配です」
「セキュリティの面だとか、何かあった時どういうふうに契約とかなっているのかなってのはちょっと気になったり。」

そう、トラブルへの懸念です。
国民生活センターに、実際にあったトラブルの相談事例を聞いてみました。

「作業後に物が壊れてしまった」
「予約をしていたのに、当日ドタキャンされて連絡がつかなくなった」
「掃除を頼んだが、質が悪い。明らかな手抜きサービスをされた」

こうした家事代行サービスに関するトラブルの相談は、年間1,000件以上全国の消費生活センターに寄せられているといいます。

こうしたトラブルにあわずにサービスを利用するためにはどうすればいいのか、国民生活センターに聞きました。

■1社だけでなく、数社を比較・検討する
■希望を明確に伝えコミュニケーションを十分にする
■契約書をよく読み、わかりにくければ口頭で説明を求める
■業務内容・料金体系・サービス対象範囲・クーリングオフや中途解約などの解約方法、トラブル時の補償規定などを十分確認する
■貴重品は必ず事前に片付ける
■破損などは必ず写真などを残しておく

最低限、事前にこうしたポイントを押さえておくことが大切です。

忙しい現代人、こうしたサービスをうまく利用して、時間を有効活用するのもありかもしれません。

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