栽培技術、経営高評価 佐藤秀明さん、徹さん親子 大粒種ブドウ 農産局長賞に輝く【花巻】

上田市長(左)に受賞を報告する(右から)佐藤秀明さん、徹さん

 生食用大粒種ブドウを栽培し、房のまま乾燥させたレーズンを生産販売する花巻市の佐藤農園の佐藤秀明さん(70)、徹さん(38)親子が、第25回全国果樹技術・経営コンクールで農林水産省農産局長賞を受賞した。地区の模範となる栽培技術や経営を実践していることが評価された。

 水稲との複合農家で、同園では1・8ヘクタールで大粒種「シャインマスカット」を主力とした生食用ブドウを栽培している。高品質な果実を高単価で販売することを経営方針に掲げ、管理作業の適期完了を徹底。中でも果実の粒の数を調整する摘粒は、粒の肥大を促進し外観を美しくするため通常に加え収穫直前まで2回以上実施する。

 生食用以外の収入源として加工品開発も行い、2011年には贈答用の大粒種を使用した枝付きドライ加工法を確立し、商品化した。糖度が高いブドウのみを使ったジュースの加工も手掛け、これらは16年の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に提供され、国内外に広く知られるようになった。

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