超薄型の広角パンケーキレンズ実写レビュー! 高性能を手軽に持ち歩ける

By 大浦タケシ

総金属製鏡筒による高品位なデザインを採用した、フォクトレンダーの富士フイルムXマウント用MF単焦点レンズ第7弾が登場。薄型パンケーキスタイルで軽快に撮影できる「COLOR-SKOPAR 18mm F2.8 Aspherical」の実力に迫る。

画面周辺まで高画質な薄型スナップレンズ

このところ富士フイルムXマウントレンズを積極的に展開するフォクトレンダーから、Xマウント7本目となるMF広角レンズが登場した。先に発売された「ULTRON 27mm F2」と同様に、薄型のパンケーキスタイルを採用している。

マウントからの全長は23.5mmで、コンパクトなXシリーズのカメラに似合う。フォーカスリングには指掛かりの良いレバーを備え、パンケーキレンズにありがちな窮屈な操作性は感じられない。

写りに関しては、両面非球面レンズを1枚使用し、ディストーションや画面周辺部の画質低下などを抑制。パンケーキレンズとは思えない高い画質性能で、接写にも強く、ボケを生かすこともできる。27mm相当の画角とコンパクトなサイズから、スナップ撮影で出番が多くなりそうだ。

注目ポイント

パンケーキスタイルと高い光学性能を両立

両面非球面レンズと異常部分分散ガラスを使用し、高い光学性能と薄型コンパクトサイズを追求。富士フイルムXマウントに最適化され、撮影距離連動表示やボディ内手ブレ補正などに対応する。

レバー操作で素早くフォーカシング

構造的にフォーカスリングの幅が狭いため、フォーカス操作はレバーで行なう。指掛かりの良い形状で、慣れれば左手の人差し指だけで素早いフォーカシングができる。

薄型レンズに似合う金属製フードを同梱

フジツボスタイルのねじ込み式レンズフードが付属する。鏡筒同様に、キャップも含め質感の高い金属製だ。遮光効果はそれほど高くないが、本レンズのスタイルにマッチしている。

実写作例

周囲の状況まで捉えたスナップに好適

メインの被写体に迫っても27mm相当でその周辺まで画面に写り込むため、スナップなどの撮影で重宝する。しかも、パンケーキスタイルなので撮影機材がコンパクトにまとまり、威圧感を与えず撮影できるメリットもある。

富士フイルム X-T5 COLOR-SKOPAR 18mm F2.8 Aspherical 絞り優先オート F8 1/680秒 -1.3補正 ISO125 WB : オート

ボケを生かした広角接写が楽しめる

最短撮影距離は17cm。実焦点距離18mmのレンズではあるが、最短撮影距離付近まで被写体に近づけば背景は大きくぼける。色のにじみなどもよく抑えられており、ボケ味も単焦点レンズらしいナチュラルな描写だ。

富士フイルム X-T5 COLOR-SKOPAR 18mm F2.8 Aspherical 絞り優先オート F2.8 1/120秒 +1補正 ISO125 WB : オート

フォクトレンダー COLOR-SKOPAR 18mm F2.8 Aspherical X-mount

発売日 2024年2月9日
希望小売価格 88,000円 (税込)

カラー シルバー、ブラック
マウント 富士フイルムXマウント
レンズ構成 5群7枚
最短撮影距離 0.17m
最大撮影倍率 1:6.6
フィルター径 43mm
絞り羽根枚数 10枚
最大径×全長 φ59.3×23.5mm
質量 115g

© 株式会社ワン・パブリッシング