優しい肌触りのお湯が魅力!長野県・鹿教湯温泉をはじめとする丸子温泉郷の魅力をご紹介

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長湯しても疲れない、柔らかな泉質が魅力の「鹿教湯温泉」

別所温泉や野沢温泉など、県内に多くの温泉地がある長野県。今回ご紹介する、「鹿教湯(かけゆ)温泉」は、知る人ぞ知るとっておきの温泉地です。魅力的なポイントたくさんあるのですが、特筆すべきはその柔らかな泉質。浸かると、お湯がとても柔らかく、フワッと身体が軽くなったかのような感覚になります。

温泉の温度も熱すぎず、ぬるすぎない適温。長湯して疲れることが少ないのも嬉しいポイントですね。温泉の種類は、無色透明の単純温泉(弱アルカリ性低張性高温泉)。匂いはなく自律神経不安定症、不眠症、うつ状態、神経痛、関節痛、リウマチ、軽症高血圧症などに効能があるとされています。

鹿が教えてくれた伝説が残る「鹿教湯温泉」

川沿いに30軒ほどの旅館やホテルが並び、昔から湯治場として親しまれてきた鹿教湯温泉は、その泉質の効能や付近の美しい景観など、条件に当てはまった温泉地のみが指定される国民保養温泉地となっています。「鹿教湯(かけゆ)」という名前の由来は、怪我を負った鹿がその傷を温泉で癒やし、元気になった様子を猟師が見かけたことに由来するのだとか。一説によるとその鹿は、文殊菩薩が姿を変えたもので、温泉に導いてくれたとも言われており、鹿教湯温泉内には、文殊菩薩を祀った文殊堂があります。

今回は、そんな鹿教湯温泉でとっておきの温泉宿と日帰り温泉をご紹介します。各ホテルや旅館のお風呂も魅力的なので、旅行の際には、そちらも合わせてチェックしてみてください!

【宿泊】ワインの樽風呂や露天が人気!食事も美味しい「黒岩旅館」

地元の方にも「食事なら黒岩さん」と言われる程人気のお宿「黒岩旅館」。鹿教湯温泉の入り口にあるバス停「鹿教橋」の眼の前にあります。

温泉は、内湯と露天風呂があり、露天は石造りの大きなお風呂の他に樽湯も。2種類の樽湯は、ひのき樽とワイン樽があり、いろいろ入り比べができるところも面白いですね。柔らかい肌触りのお湯に浸かりながら、水音や鳥の声などを聴いていると、心も体も軽やかになってくる気がします。

元料理人のオーナーが腕を振るう料理は絶品!尻尾や頭までいただける岩魚(いわな)の塩焼きや、長野県産の大きなアスパラを使った一皿、信州峯村牛のサーロインステーキ、シメの信州蕎麦など長野県の美味を堪能することができます。ちょうど良いタイミングでの料理の説明や、「デザートはいかがですか?」と声がけしてくれる心遣いも嬉しいですね。

【日帰り温泉】「町・高梨共同浴場」はローカルな雰囲気が魅力!

黒岩旅館から徒歩3分程の場所にある「町・高梨共同浴場」は、地元の方も訪れる無人の共同浴場。入り口の奥は脱衣場になっており、そこで着替えてお風呂へと向かいます。(入浴料の200円は脱衣場の集金BOXに入れる無人式です)

窓から柔らかい光が差し込むお風呂。こちらもとても優しい肌触りで、朝風呂にももってこいです。ライオンの注ぎ口が可愛らしいですね。

「どこから来たの?」と地元の方が声をかけてくれたり、「子供の頃、皮膚病になったときここのお湯に浸かって治ったことがある」といったお話なども聞けて、こういった共同浴場だからこそのコミュニケーションだなと温かな気分になれました。注意点としては、こちらの共同浴場にはシャワーがなく(蛇口のみ)、髪などは少し洗いにくいかもしれません。あとは、タオルやシャンプーなどもないので体を洗う場合は、持参をおすすめします。

【日帰り温泉】川のせせらぎと自然に癒やされる「文殊の湯」

鹿教湯温泉のハイライト的なスポットとして人気のある五台橋(ごだいきょう)は、温泉街から文殊堂へ向かう渓谷に掛かる屋根付きの珍しい橋で、現世と神の世界をつなぐものとも言われております。そんな神秘的な美しさをもつ五台橋のたもとにあるのが「文殊の湯」です。

館内は広く、自動販売機や自由に座れる椅子などもおいてあり、お客さん同士で「空いてました?」といった声を掛け合ったり出来る、湯治場らしいゆったりとした雰囲気が漂います。入り口の券売機でチケットを購入(大人300円、小人200円)し、温泉へ。

温泉は、内湯と露天の2種類があり、内湯にはシャワーや石鹸などが完備されています。広々とした露天は気持ちが良いの一言。川のせせらぎと、目隠しの隙間から見える木々のさざめきに、柔らかく心地よいお湯。ついつい長湯をしても、全然疲れを感じませんでした。

5つの源泉から湧き出る湯を混合し、湯もみした状態で入浴ができる文殊の湯。優しい肌触りの理由はそういったところにあるのかも知れませんね。

近隣の「大塩温泉」「霊泉寺温泉」にも寄り道してみよう!

今回ご紹介した、鹿教湯温泉が位置するのは長野県上田市にある「丸子温泉郷」というエリア。ここには、鹿教湯温泉の他に「大塩温泉」と「霊泉寺(れいせんじ)温泉」と呼ばれる2つの温泉地があります。どちらも魅力ある温泉地なので、時間やスケジュールに余裕があれば、温泉を入り比べてみるのも面白そうですね。

戦国武将・武田信玄が部下たちと傷を癒やしたと伝わる「大塩温泉」

戦国時代に発見され、川中島の合戦で負傷した武田軍の将兵が傷を癒やしたという伝説から「信玄の隠湯」と言われる大塩温泉。ラジウムを多く含み、傷病への効果があるとされています。

写真は「大塩温泉共同浴場」。200円というお値段でゆったりとお風呂を楽しむことができます。源泉の温度が低めのため、冬場は適温になる16時以降の入浴がおすすめです。

地元民にも人気!「美肌の湯」として名高い「霊泉寺温泉」

毎日通う地元民もいるほど人気の温泉地。レトロな街並みが落ち着く温泉街には、4軒の温泉宿があり、全ての宿で源泉掛け流しのお湯を楽しめます。肌当たりがとても優しく、肌が弱い人や赤ちゃんでも入れるのが特徴です。

おいしい空気に、美しい星空、気さくな温泉場の人々に美味しい料理など、のびのびと過ごすにはうってつけの場所でリピーターも多いのだとか。温泉街の入り口にある霊泉禅寺や、樹齢700年を越える大けやき、稚児ヶ淵など、見どころもたくさんあります。

丸子温泉郷についてもっと知る

鹿教湯温泉へのアクセス情報

長野県上田市や松本市からアクセスが良く、周囲にも魅力的なスポットが多い鹿教湯温泉。便利な新幹線で出かけて、さくっと2、3泊するのも便利ですし、長期滞在する場合は、近隣スポットにも行ける車があると便利ですよ。松本か上田でレンタカーをすることもできます。

東京から新幹線で行く場合

東京駅から、長野新幹線に乗り「上田駅」下車 。バス(千曲バス「鹿教湯温泉行き」)で1時間、タクシーで40分程。新宿から向かう場合は、「特急あずさ」に乗り「松本駅」で下車 。 バス(松電アルビコバス「鹿教湯温泉行き」)で50分、タクシーで30分程となります。バスを利用する場合は、本数が限られるため、バス会社のHPで時刻表を確認するようにしましょう!

東京から車で行く場合

練馬ICから向かう場合は、関越自動車道と上信越自動車道で東部湯の丸ICへ。18号・152号(丸子方面へ)・254号(松本方面へ) で鹿教湯温泉へ(40分)。高井戸ICからの場合は、中央自動車道・長野自動車道で 松本IC または 安曇野I.Cへ。254号・三才山トンネルを経て鹿教湯温泉へ到着します(40分)。冬季は雪に気をつけて運転しましょう。

滞在期間や目的にあった交通手段を選んで、安全で快適な旅をお楽しみください!

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