岡山市民会館が閉館 別れ惜しむ 文化ホールも 合同で記念式典

紙吹雪が舞う中、温かい拍手に包まれた合同閉館記念式典=岡山市民会館

 岡山市民会館(同市北区丸の内)と岡山市立市民文化ホール(同市中区小橋町)の合同閉館記念式典が31日、市民会館で開かれた。出席した市民ら約800人が過去の映像などを通じて思い出を振り返り、別れを惜しみながら感謝の気持ちをささげた。

 式典では、市民会館建設時の映像が流れ、開館当初開かれていた結婚式や、文化ホールのこけら落とし公演など、市民から寄せられたエピソードを司会者が紹介。これまで歩んだ時代を代表する歌謡曲も披露された。

 全プログラムが終了すると、紙吹雪が舞う中、ゆっくりとステージの幕が下がり、場内は温かい拍手に包まれた。客席には「ありがとう! 岡山市民会館」と書いた横断幕や涙を浮かべる市民の姿も見られた。

 中学1年のバレエの発表会で初めて市民会館の舞台に立った会社員女性(23)=同市南区=は「緊張して頭が真っ白になったことを覚えている。『かけがえのない経験をありがとう』と言葉を贈りたい」と話した。

 市民会館は1963年、市民文化ホールは76年の完成で、老朽化が進んでいた。市は今後解体する方針。

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