上海に来て数週間で中国の印象が変わった―ドイツ人記者

26日、中国メディアの環球時報に「上海に来て数週間で中国への印象が変わった」とのドイツ人記者による記事が掲載された。

2024年3月26日、中国メディアの環球時報は、独紙ハンデルスブラットに掲載された「上海に来て数週間で中国への印象が変わった」とのドイツ人記者による記事を紹介した。

記者はまず、「私は今年の2月から上海で中国駐在記者として勤務し、家族と一緒に街の西部に住み始めた。この経済大都市での日常的な買い物や朝の交通の喧騒は、フランクフルトでの生活との最も明確な違いかもしれない。上海に来て数週間で、私は中国へ印象が変わる6つの気付きを得た」と紹介し、続けて1つずつ詳細を説明した。

1つ目について、記者は「上海は非常に国際的で『メード・イン・チャイナ』のグローバル化の先駆者であり、フォルクスワーゲン、ボッシュ、BASFなどの多くのドイツ企業も進出している。また、地元の国際コミュニティーやドイツのコミュニティーも規模が大きい。米国、英国、フランスの学校に加えて、青浦区と楊浦区には2つのドイツ学校もある。地元企業も顧客の需要に応え、ドイツのライ麦パンやフランスのクロワッサンなどを提供しており、欧州と同様の生活を望む人々は、上海で簡単に実現できるだろう。不動産の問題はまだ存在するが、さらに多くの大規模アパートが建設されている」と伝えた。

2つ目について、記者は「中国のいくつかの問題は私たちドイツ人にとってよく知られたものだが、ドイツの中国に対する時代遅れなイメージは早急に更新する必要がある。ドイツ人にとって怪しい中華料理である鶏の足やウシガエルは上海でも見られるが、人々の日常生活や食事は西洋人のイメージよりもはるかに普通だ。いずれにせよ、ドイツの中華料理店で中華料理を評価する人は損をするだろう。現地の人々の身体的距離の概念もわれわれと似ている」と言及した。

3つ目について、記者は「中国人は何かすることに対してあまり文句を言わない。中国に滞在しているドイツ人の間では、『カルチャーショックは中国に来たときではなく、ドイツに帰った後に起こる』という言葉が広まっている。大げさかもしれないが、サービス精神から言えば間違いはないだろう。私が新しい住居に引っ越した際、家にいくつかの小さな欠陥が見つかったため、家主にWeChat(中国のメッセージアプリ)で知らせたところ、翌朝には業者がやって来て修理をしてくれた。サービスも驚くほど安いことが多い。中国には『まずは行動してから言う』といった実行精神があり、中国人の日常生活における共通意識になっている。例えば、ドイツの駅と比べて中国の駅はまるで空港のように厳格に管理されているが、それでも中国人は文句を言わない」と紹介した。

4つ目について、記者は「ドイツではいまだに 『手元にはある程度の現金が必要』との観点が主流だが、中国では過半数の支持を得るのも難しい。中国人はスマートフォンでQRコードを読み取って支払うキャッシュレスで生活している。この非接触操作は簡単かつ安全だ。私が中国に来て最初の数週間は現金で支払うことが多く、店主はお釣りを探すために隣の店まで両替をしに行かなければならないこともあった。皮肉なことに、今上海で現金払いができる場所はドイツ学校だけだ」と述べた。

5つ目について、記者は「私生活は政治とは無縁だ。中国人との個人的な会話をする時は皆、食べ物、天気、ドイツの車について熱心に話す。上海のタクシー運転手はベルリンのタクシー運転手と同じくらいおしゃべりだ」と伝えた。

6つ目について、記者は「中国の公共生活は安全と管理の下にあり、上海のほとんどの道路や中庭がカメラ監視されている。このテーマは簡単に評価できるものではなく、中国人(や外国人)の中には、中国社会が提供する安全性を誇りに思っている人もいる。地下駐車場でバイクが盗まれたとしても、犯人はすぐに見つかるだろう」と主張した。(翻訳・編集/岩田)

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