JR三江線、廃線から6年 線路を歩いて巡る 島根県邑南町

旧JR三江線の線路上でガイドの説明に耳を傾ける参加者=島根県邑南町上田

 旧JR三江線を歩くイベント「廃線ウオーキング」が31日、島根県邑南町上田の作木口駅公園を発着するコースで開かれた。参加者は普段は立ち入れない旧JR三江線の線路から見る景観を楽しんだ。

 イベントは作木口駅公園から江の川左岸の線路上約600メートルを歩き、三国橋を渡って戻る約5キロのコースで実施した。

 参加者は地元住民や同公園を指定管理するNPO法人「江の川鉄道」のスタッフの説明を聞きながら散策。1972年の47水害で被災し、現在地に移転する前の旧作木口駅があった場所を教わったり、山の間に見える日本の滝百選の「常清滝」を眺めたりして楽しんだ。

 広島市安芸区、会社員男性(44)は「景色をゆっくり楽しめ、線路を歩くという貴重な体験ができた」と話した。

 イベントは廃線から6年に合わせ、三江線の鉄道資産を楽しんでもらおうと、江の川鉄道が初めて企画。松江市や広島市などから13人が歩いた。

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