【大田原】今月20、21両日の「大田原屋台まつり」に参加する市中心部9町会の一つ「荒町囃子(はやし)会」がこのほど、山の手1丁目の「大田原日曜朝市」の会場で演奏を披露した。祭りの機運を高めようと、昨年6月から毎月1町会ずつ演奏してきており、全町会が一巡。伝統の祭りは迫る。
祭りでは絢爛(けんらん)豪華な9町会の屋台が巡行され、屋台で奏でるお囃子のぶっつけは大きな見どころだ。
荒町囃子会は、朝市会場で笛や太鼓の威勢のいい演奏を披露した。しの笛を担当する会長の住吉町2丁目、会社員谷口賢一(やぐちけんいち)さん(60)は「仕上がりは上々」と自信を見せる。
9年に1度の当番町はその年の「顔」。各町会屋台が会場の金燈籠(かなどうろう)交差点に入る際、お囃子の口火を切る。緊張の伴う重要な動きだ。谷口さんは「モチベーションはいつもより高い」と意気込んだ。
今月から保育士として働き始める地元出身の木村恵唯(きむらめい)さん(20)は「前の当番町の時は11歳。次に回ってくるのは20歳と意識していた」と振り返る。今は会のエース」。時の流れをかみしめ、存分に太鼓をたたくつもりだ。