政府、火山本部を文科省に設置 観測、研究を一元化

火山調査研究推進本部の看板除幕式=1日午後、文科省

 火山の観測などを一元的に担う政府の「火山調査研究推進本部(火山本部)」が1日、文部科学省に設置された。火山の観測や調査研究を巡っては、気象庁や大学などの連携不足が指摘されてきたほか、国立大学の法人化に伴う予算削減により専門家が不足。火山本部はこれらの課題解決を目指す。今月上旬に初会合を開く予定。

 文科省では1日、看板の除幕式が行われ、盛山正仁文科相は「大きな噴火が起きれば広い範囲で甚大な被害がある。観測や調査研究を一元的に推進し、火山対策に貢献する重要な使命を担う」と訓示した。

 本部内に火山調査委員会を設け、年に複数回、各地の火山を評価する方針。

火山調査研究推進本部設置に向けた専門家らによる準備会=2023年9月、文科省

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