大阪府羽曳野市/新本庁舎基本設計など業務のプロポ、最優秀に隈研吾事務所

大阪府羽曳野市は3月29日、市役所(誉田)の新本庁舎基本設計などの業務の公募型プロポーザルで最優秀提案者を隈研吾建築都市設計事務所に決めたと発表した。プロポーザルには4者が参加。延べ面積約1万1000平方メートルの新本庁舎を市役所別館隣接地に設けるとともに、別館(延べ約4770平方メートル)も改修する。業務期間は2026年3月31日まで。新庁舎整備には基本設計先行型の実施設計・施工一括(DB)方式を導入。DB事業者を選ぶプロポーザルは11月に公告する予定だ。
「羽曳野市本庁舎建替整備基本設計及び実施設計監修業務」で基本設計図を作成するとともに、解体予定既存棟の調査・検討や地質調査を行う。パースや、概略スケジュール・工程表、コスト縮減資料、ライフ・サイクル・コスト(LCC)計画書、BIMのウオークスルー映像を使うVR(仮想現実)データなども作成する。基本設計の意図伝達や実施設計監修なども担う。委託上限額は2億6000万円(税込み)。
基本設計は4月に着手する。DB事業者は25年4月に実施設計を始め、26年1月に別館を囲むA・C・D棟の解体工事と新本庁舎新築工事に着手。28年7月に現本庁舎解体や別館改修などの工事をスタートする。概算事業費は約100億円(税込み)。
市は1月に基本計画案を公表。案によるとZEBの認証取得も検討する。構造は耐震・制震・免震を比較し、継続検討する方針。
基本構想に示していた保健センターとの複合化計画は取り除いた。災害対策機能は強化する。別館にある防災行政無線システムは28年度まで移設することができないため、別館と新庁舎のフロアを同レベルにするなどして運用を一体化する計画だ。

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