インフロニアHDら/道路の劣化を予測、道路修繕計画の策定支援サービスを開始

インフロニア・ホールディングス(HD)とNTTグループの3社は、道路舗装の点検データから将来の劣化の進み具合を予測して修繕に生かす仕組み「デジタル・ツイン・ロード・マネジメント基盤」(DTRM基盤)を開発した。インフロニアHDはNTTコミュニケーションズと連携し、1日から地方自治体向けに同基盤を活用した長期的な管理計画の策定支援サービスを展開する。
「劣化予測に基づく修繕計画策定支援サービス」では自治体が持つ点検データを基に道路状態や維持費用を推測し、インフロニアHDが持つ道路運営のノウハウを生かしてより効率的に管理できるように自治体を支援する。シミュレーションには年間予算や修繕の目安など各自治体の方針を反映でき、職員の負担を減らしながらライフ・サイクル・コスト(LCC)の最適化とリスクの可視化を図る。
DTRM基盤の開発ではNTTドコモ、NTTコムウェア、インフロニアHDの3社が協力した。シミュレーションには大阪大学大学院工学研究科の貝戸清之教授らが開発した方式「混合マルコフ劣化予測ハザードモデル」を活用。結果をグラフや表、地図の形式で出力できる。
インフロニアグループの愛知道路コンセッションが運営する愛知県の知多半島道路などで行った検証では、今後30年間のLCCを20%削減できるシミュレーション結果を得られた。インフロニアHDは今後、同道路での活用を検討すると同時に内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の一環として社会実装に取り組む。

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