裁判で被害女性特定を要求した松本人志の復活はイバラの道…「水ダウ」の“予算無し”テロップも話題

松本人志(C)日刊ゲンダイ

複数の女性に性行為を強要したと報じた「週刊文春」の発行元の文藝春秋と同誌編集長を相手取り、ダウンタウン松本人志(60)が5億5000万円の損害賠償などを求めた第1回口頭弁論が3月28日、東京地裁で開かれた。松本側が被害を訴えたA子さん、B子さんの名前や住所、生年月日、携帯電話番号、LINEアカウントのほか、容姿の分かる写真などの提出を求めたことに驚きが広がった。

「A子さん、B子さんが誰かわからなければ記事内容を認否できないため」という旨の要求だが、この要求に対し文春側の代理人を務める喜田村洋一弁護士は、「考えられるとすれば、そのころ六本木のホテルで同じようなことをたくさんやっていた。(だから)誰がAさん、Bさんだかわからない。だから明らかにしたいというなら(松本側の主張も)わからないでもない」と推察している。

この流れだと、松本側が仮に勝訴し、性加害を行なっていないと主張する松本の名誉は守られても、裁判の過程で松本のイメージがさらに悪化する事実が明らかになってしまう可能性も出てくる。そうなればスポンサーの不信感は拭いきれず、テレビ復帰も厳しいものになるのではないか、という見る向きもある。

「ダウンタウンの相方の浜田さんが昨年2月に35歳年下の相手女性とのパパ活不倫が報じられた際は、CM降板などもなくほぼ無風でしたし、松本さんもそんな相方の姿を見て、自分も裁判で証明できさえすれば、大した影響もなくテレビに戻って来れると考えているかもしれません。ただ、スポンサーは世論に敏感ですし、要は松本さんのテレビ復帰をどれだけの層が支持するかという点になってくるかなと思います」(広告代理店関係者)

仕事に影響が出る不貞行為かどうかは、家庭それぞれの問題と価値観、不貞された側がどれだけ不快感を抱いたかにもよるだろう。20年6月に複数女性を多目的トイレに呼び出し不貞行為に及んだと報じられたお笑いコンビ「アンジャッシュ」の渡部建(51)は、特に主婦層からの大きな拒否反応がいまだに根強く、地上波での完全復活には至っていない。

「ファンは松本さんが裁判に勝訴し、早くテレビに戻ってきてほしいと願い、信じていますが、実際はセクシー女優も交えた、飲み会を行なっていた点も含め、主婦層などは拒否反応を示してしまうでしょう。どれだけ松本さんを支持するファンがいるか、そのファン層が広いかが復帰のカギを握っているのではないでしょうか」(同)

■スポンサー離れを伺わせる「水ダウ」の現状

一方、裁判前の「水曜日のダウンタウン」(TBS系)が13日と20日の番組内容が2週連続ほぼ同じという、前代未聞の放送をして話題となった。番組ラストでテロップが出現し「今年度分の番組予算が底をついたため先週と同じ内容を放送させていただきました」とナレーターが読み上げたことで、視聴者からは「活動休止の松本の騒動の影響でスポンサー離れが起き、予算がつかなかったのでは……」という説や、「松本の復活を願って、松本の姿が映っている回の放送を重ねているのではないか?」という見方も出た。同番組は、世の中のさまざまな説を検証する番組として人気を博しているため、「単純に番組のネタの一環なのではないか?」と冷静に見ている番組ファンもいるが、松本のファンにとって最も気掛かりなのは、松本がテレビの世界に復帰できないのでは? という懸念だろう。

松本は3月25日、76日ぶりにXを更新し、《人を笑わせることを志してきました。たくさんの人が自分の事で笑えなくなり、何ひとつ罪の無い後輩達が巻き込まれ、自分の主張はかき消され受け入れられない不条理に、ただただ困惑し、悔しく悲しいです。世間に真実が伝わり、一日も早く、お笑いがしたいです》と投稿している。

松本の願いは実現するのだろうか。

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