“ル・クラスィク”はアウェイのPSGに軍配! 前半に退場者を出しながら2-0でマルセイユを下す

リーグ・アン第27節が3月31に行われ、マルセイユとパリ・サンジェルマン(PSG)が対戦した。

フランスを代表する両クラブによる一戦“ル・クラスィク”の火蓋が切られる。ここまで26試合を消化したリーグ・アンで17勝8分1敗を記録し、勝ち点「59」の首位に立つPSG。現在、公式戦24試合無敗と好調を維持する“絶対王者”は、フランス代表FWキリアン・エンバペや同国代表FWウスマン・デンベレらが先発メンバー入り。対する7位のマルセイユも、本拠地『スタッド・ヴェロドローム』に駆けつけたサポーターとともに白星奪取を狙う。

試合の立ち上がりはPSGが圧力を強めたが、最初の決定機はマルセイユに訪れる。16分にフリーキックを獲得すると、キッカーを務めたジョルダン・ヴェレトゥがゴール前に鋭いクロスを蹴り入れる。一度はPSGにクリアされたものの、セカンドボールを回収したヴェレトゥがボックス外から思い切りよく左足を振り抜く。しかし、強烈なシュートは左ポストに直撃し、惜しくも得点には至らない。

一方のPSGも、30分にハーフライン付近で縦パスを引き出したデンベレが、チェックをかけたマーカーをかわしてドリブルを開始。大きなストライドを生かして加速し、ペナルティエリア手前では細かいタッチでDFを翻弄する。そのまま華麗に突破してボックス内に侵入し右足でゴールを狙うが、シュートはミートできずに力なく枠の左に外れてしまった。

すると、40分にゲームの流れを大きく左右する判定が下される。味方のロングボールに抜け出しかけたピエール・エメリク・オーバメヤンが、PSGのルーカス・ベラウドに弾き飛ばされて転倒。当初はイエロカードが提示されたが、VARの介入によりレッドカードへと変更され、PSGは前半の段階で10人での戦いを強いられることになった。

数的不利となったPSGだったが、後半立ち上がりにはビッグチャンスを作り出す。48分に右サイドを突破したアクラフ・ハキミが放ったシュートはDFにブロックされたものの、一度相手の元に渡ったボールをすぐさま奪取。デンベレが素早くシュートに持ち込むが、ボールはゴールマウスを捉えることができない。

そんななか直後の53分、攻勢を強めるPSGがついにスコアを動かす。中盤でボールを拾ったヴィトール・フェレイラが、デンベレとのワンツーから中央を突破。スピードに乗ったドリブルでDFを振り切り、ペナルティエリア手前まで運んだタイミングでデンベレへの横パスを選択する。デンベレがダイレクトで再びヴィトール・フェレイラに折り返すと、トラップから冷静にゴールに流し込み、10人のPSGが敵地で先制に成功した。

リードを許したマルセイユも、58分に決定機を作り出す。左サイドのライン際でカンタン・メルランが2人を引き付け、内側のスペースを駆け上がってきたアミーヌ・アリに繋ぐと、そのままカットインから右足で強烈なシュートを放つ。GKに弾かれたこぼれ球を、ジョルダン・ヴェレトゥが押し込みネットを揺らすが、オフサイドポジションにいたマルセイユの選手がGKを妨害したとして、得点は取り消しとなってしまった。

以降も立て続けにマルセイユがゴールへと迫るなか、85分にPSGが追加点を奪う。自陣ボックス内からロングカウンターを仕掛け、前がかりとなっていたマルセイユを裏返すと、ドリブルで運んだハキミからマルコ・アセンシオを経由して、左サイドをスプリントしてきたゴンサロ・ラモスにボールが渡る。DFが背後から追走するなか確実にゴールに沈め、PSGがリードを2点に広げた。

その後も果敢に得点を狙ったマルセイユだったが、最後までゴールは奪えず試合は終了。10人のPSGが2-0でマルセイユを下した。次節、マルセイユは4月5日にアウェイでリールと対戦、PSGはクープ・ドゥ・フランスを挟んで、4月6日にホームでクレルモンと対戦する。

【スコア】
マルセイユ 0-2 パリ・サンジェルマン

【得点者】
0-1 53分 ヴィトール・フェレイラ(パリ・サンジェルマン)
0-2 85分 ゴンサロ・ラモス(パリ・サンジェルマン)

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