みのわ水鳥公園開園 茨城・鉾田 環境保全、地域憩いの場

テープカットで鉾田市みのわ水鳥公園の開園を祝う関係者=同市箕輪

茨城県鉾田市が涸沼周辺で整備を進めてきた「市みのわ水鳥公園」(同市箕輪)の開園式が31日、同所で開かれた。岸田一夫市長や入江晃市議会議長、田山東湖県議、地域住民ら関係者が出席し、テープカットした。公園の完成を祝い、新たな地域住民の憩いの場としての役割と、環境保全への一層の関心の高まりに期待を込めた。

涸沼は2015年に、国際的に重要な湿地の保全を目指すラムサール条約に登録された。これを契機に、市は公園整備を計画。市有地を活用し、同所に誘致した環境省の「水鳥・湿地センター(観察施設)」と一体的に整備を進めてきた。

敷地は4万2297平方メートル。すでに供用開始されている花・遊具広場に加え、同日から湿地・野鳥ゾーンやビオトープ、木道(307メートル)などが開放された。広場には災害時に一時避難所として使えるよう、防災四阿(あずまや)や、かまどベンチが備えられた。ビオトープには、涸沼を代表する昆虫「ヒヌマイトトンボ」などを繁殖させる予定という。

式典で、岸田市長は「多くの人に来場していただき、希少生物の観察や湖面の絶景を楽しんでほしい」とあいさつ。入江議長は「施設を拠点に活力に満ちた地域づくりが進むことを願う」と祝辞を述べた。

水鳥・湿地センター3階の屋外展望スペースは、4月2日から供用を開始する。月曜休館。開館時間は午前9時~午後4時半。駐車場利用は午前8時半~午後5時。月曜(祝日の場合は翌日)は終日閉鎖する。

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