ふくしま産業賞 福島民報社 とうほう総研 県信用保証協 新興企業支援へ 10回目の節目で記念事業

 福島民報社、とうほう地域総合研究所(とうほう総研)、福島県信用保証協会は2024(令和6)年度、福島県内のスタートアップ(新興企業)の支援事業に乗り出す。ふくしま経済・産業・ものづくり賞(ふくしま産業賞)が10回目の節目を迎えるため、記念事業に位置付ける。ふくしま産業賞に応募した起業家や学生の中から1者を1年間にわたって無料で伴走支援する。

 ふくしま産業賞応募者の中から1者に夢スタートアップ賞=とうほう総研・県信用保証協会賞=を授与する。対象は既に起業している企業や団体が創業からおおむね5年以内。学生は創業から5年以内、または今後おおむね1年以内に創業を予定している人(グループを含む)。

 とうほう総研が事業計画の策定や実行、事業発展に向けた販売戦略やマーケティングなどについて必要なノウハウを提供する。県信用保証協会は協会の保証制度や支援メニュー、関係機関を紹介する。

 福島民報社はこうした受賞者の動きを随時報道する。起業の楽しさや魅力を広く発信する。今後起業を考える県民に参考になるよう起業の難しさ、経営者が直面する課題も伝える。

 とうほう総研の矢吹光一理事長は「地域経済の多様化、活性化のためにスタートアップの取り組みは不可欠だ。意欲と熱意にあふれた挑戦を全力で支援したい」と誓った。県信用保証協会の井出孝利会長は「地域を活性化させるためには新しいアイデアでさまざまな角度から風を吹かせることが大切だ。創造性あふれる意欲的な挑戦を応援する」と語った。

■7月募集開始

 第10回のふくしま産業賞は2024年7月1日から8月31日までの募集となる予定。

 福島民報社は2015(平成27)年度、卓越したものづくりの技、地域活性化に資する企業活動を顕彰し、県民に発信するため、ふくしま産業賞を創設した。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興に向け、地域に活力を生むのが目的。

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