B1長崎ヴェルカ 延長惜敗 島根に81-85 勢い止められず

【長崎ヴェルカ―島根】第4クオーター終了間際、ヴェルカの馬場がドライブを仕掛ける=県立総合体育館

 バスケットボール男子のBリーグ1部(B1)第29節最終日は3月31日、長崎市の県立総合体育館などで12試合が行われ、長崎ヴェルカは同じ西地区の島根に延長の末、81-85で敗れた。通算は19勝29敗で西地区7位。
 ヴェルカは第1クオーター、ブラントリー、狩俣の3点シュート、ボンズらのゴール下などで着実に加点。20-15とリードした。第2クオーターも組織的な攻撃で攻勢を強めたが、シュート精度がやや低く、徐々に島根のペースに。相手外国人選手にインサイドで連続得点を許して、29-32と逆転されて折り返した。

【長崎ヴェルカ―島根】第3クオーター8分、ヴェルカの松本がシュートを狙う=県立総合体育館

 第3クオーターは一進一退の攻防が続いた中、中盤からリバウンドで後手に回り始め、8分から連続7失点。51-58と点差を広げられたが、第4クオーターは馬場の先を読んだ献身的な守備で流れを引き戻した。エヴァンスのゴール下などで差を詰め、8分にボンズの3点シュートで71-70と再逆転。その後も狩俣が3点シュートを決めるなどリードを保ったが、残り1秒で追いつかれて74-74で延長に入った。
 5分間の延長はヴェルカが先行する展開。1分にボンズの3点シュートで79-76としたものの、その後は連係ミスなどもあって、2点しか奪えなかった。
 第30節は4月6、7日、各地で24試合を実施。ヴェルカはアウェーで北海道と対戦する。

◎第4クオーター残り1秒 白星するり

 白星はほぼ手中に収めていた。残りわずか1分間をしのぎきればいい。だが、今季5度目の連勝は指の間を擦り抜けた。長崎ヴェルカは第4クオーター、74-70の4点リードから立て続けに失点。同点に追いつかれ、延長で島根に競り負けた。エース馬場は「最後の締めの部分で甘さが出てしまった」と唇をかんだ。
 51-58で入った第4クオーター。ここまで苦しめられた外国人選手を相手に、馬場らが守備で奮起した。厳しい守備からミスショットを誘い、徐々にヴェルカのペースに。連動した攻撃から外角シュートが入り出すと、点差は見る見るうちに詰まった。そしてボンズが逆転の3点シュートを決めると、会場はこの日一番の盛り上がりを見せた。「きょうも勝てるぞ」。ファンにも期待感があふれた。
 だが、そう甘くはなかった。勝利への緊張感から、選手らに焦りが出てしまったのか。土壇場で2回の反則。相手のポゼッションに変わると、島根はそのチャンスを確実にものにした。残り1秒で同点のシュートを決めた。延長戦も島根の勢いを止めることができなかった。
 松本は「勝つところまでいけただけにもったいない」と悔やみながらも「試合を追うごとにヴェルカスタイルを表現できてきている。残りの試合は全部勝つつもりでやっていきたい」と前を向いた。リードした状況で試合をどう終わらせるか。残り12試合、課題を克服して、納得できる終わり方をしたい。

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