米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア、香港支局を閉鎖

James Pomfret

[香港 29日 ロイター] - 米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)は29日、香港支局を閉鎖したと発表した。スパイ行為などを取り締まる「国家安全条例」が23日に施行され、スタッフの安全が確保できるか疑わしくなったため。

香港は2020年に香港国家安全維持法(国安法)を施行し、中国や香港政府に反する言論や活動を封殺。さらに立法会(議会)が今年3月に国家安全条例を全会一致で可決し、締め付けを強化した。

RFAの幹部は「国家安全条例の施行に伴い、RFAを外国勢力などと称する香港当局の動きによって、われわれが安全に活動できるか深刻な疑念が生じている」とする声明を発表した。

米国務省報道官は「香港当局はメディアの自由を圧迫し続けており、RFAの今回の決定はこうした動きに対する反応としては直近のものだ」と述べ、香港で人権や基本的自由の保護が急速に崩壊していることを引き続き深く憂慮していると懸念を表明した。

© ロイター