「虹のまち」年間39日出現で名乗れますか 琵琶湖のほとりの住民たちは自信満々だった

琵琶湖上に大きく架かった虹(2月7日、高島市今津町今津)

 秋から冬にかけて虹が出現しやすく「虹のまち」とも呼ばれる滋賀県高島市。「年間に何日、発生するのだろう」と関心を抱いた市民らが2023年の1年間、交流サイト(SNS)上で情報交換して調査したところ、計39日確認されたことが分かった。関係者は「虹のまちと言える」として、出現情報の集約を続けている。

 調べたのはフェイスブックで高島の観光情報を共有するグループ「びわ湖源流の郷たかしま・旅ナビ」。管理人の仁賀定夫さん(75)=同市勝野=が「高島の虹の出現データがなかった」ため昨年1月から市内で見えた虹を撮影して写真をアップすることを呼びかけた。

 メンバーのうち1人でも画像をあげた場合は出現した1日としてカウント。最も多かったのは10月の計9日で、1、11、12月の各計6日、8月の計4日、9月の計3日と続いた。2月は計2日、3、5、7月が各計1日。ゼロだったのは4、6月。合計39日で、9.4日に1日のペースで確認された。「高島しぐれ」と言われる降雨が見られる10~12月に限れば出現頻度は4.4日に1日だった。

 彦根地方気象台によると、県北部は秋から冬にかけて日本海側と類似した気候となるため晩秋には時雨が多くなるといい、降雨時や雨がやんだ時に日が差すことで虹が発生しやすくなるという。

 仁賀さんは「年間39日の発生が多かったかどうかは分からないが、『高島しぐれ』の時期は出現頻度が高かったのではないか。十分、『虹のまち』と言えると思う」と話している。仁賀さんは統計を継続するためにフェイスブックに上がった情報を現在もまとめている。

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