中国出前大手の美団、23年は大幅増収

中国出前大手の美団、23年は大幅増収

中国国際サービス貿易交易会の会場で、生活関連サービス大手の美団が展示した自動配送車。(2023年9月3日撮影、北京=新華社記者/魏夢佳)

 【新華社北京4月1日】中国でネット出前など生活関連サービスを手がける美団がこのほど発表した2023年12月期決算は、売上高が前年比26.0%増の2767億元(1元=約21円)、営業利益が134億元となり、非国際会計基準(Non-IFRS)ベースの調整後EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は239億元だった。

 事業別では、中核的ローカルコマース部門の売上高が29.0%増の2069億元、営業利益が31.0%増の387億元だった。うちフードデリバリーは、年間のアクティブ店舗が過去最高を更新した。即時配送サービスの注文件数は24.0%増の219億件に膨らんだ。生鮮食品や日用品の即時配送サービス「美団閃購」の注文件数も持続的に増加し、年間の注文件数の伸びは40.0%を超えた。中でも、第4四半期(10〜12月)の1日当たりの注文件数は830万件になり、若い消費者が「美団閃購」の主力ユーザーになりつつあり、コアユーザーの取引頻度は20.0%以上増加した。

 新事業部門の売上高は698億元に上り、営業赤字は22年の284億元から23年は202億元に減少した。営業損失率は28.9%に改善した。

 同社は「小売と科学技術」の融合戦略において、ドローン(小型無人機)の商業利用を一段と加速している。23年末までにドローンによる配送サービスの累計注文件数は22万件を超え、オフィスや住宅地、大学、観光地、公共公園、医療など多くの利用シーンをカバーしている。

 王興(おう・こう)最高経営責任者(CEO)は「中国小売業の長期的な発展の受益者、参加者として、私たちは今後も科学技術を用いて生活サービスの各分野の効率を向上させ、消費者のより良い食事と生活を支えていく」と語った。

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