フィリピン、海上保安強化へ大統領令 南シナ海で中国と緊張高まる

[マニラ 31日 ロイター] - フィリピンのマルコス大統領は、中国との紛争がエスカレートする中、領土の一体性と平和に対する「さまざまな深刻な課題」に立ち向かうため、海上保安を強化する大統領令に署名した。

25日に署名し、31日に発表した。中国には言及していないが、南シナ海の領有権争いで緊張が高まっている。

中国外務省はロイターのコメント要請に応じなかった。

マルコス氏は大統領令で、「海洋領域の安定と安全を推進する努力にもかかわらず、フィリピンは領土の一体性だけでなく、国民の平穏な生活を脅かすさまざまな深刻な課題に直面している」と指摘。政府の海事評議会を拡大・再編成するとした。

評議会を支援する機関に海軍だけでなくフィリピン国軍の名前も挙げ、軍の役割を拡大するもよう。

改名された「国家海事評議会」を中心に、フィリピンの海上保安と領域認識に関する統一・調整された効果的な枠組みを確保する戦略を策定するという。

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