「色鉛筆の先生」 三上さんが講演 テレビ番組の裏話や絵の描き方を実演 長崎県美術館

動画で紹介しながら3色の色鉛筆を使ってサクランボの絵を描く三上詩絵さん=県美術館

 色鉛筆で写真のようなリアルな作品を描く三上詩絵さん=茨城県つくば市=が3月31日、長崎市出島町の県美術館で講演し、出演中のテレビ番組の裏話などを語ったほか、魅力的な絵の描き方を実演しながら解説した。
 同館で開催中の「超絶技巧の鉛筆画 吉村芳生展」(長崎新聞社など主催)の関連イベント。午前と午後の部合わせ約160人が聴講した。
 三上さんは東京デザイナー学院卒業後、広告制作会社などに勤務。退職後、趣味で通い始めた水彩画教室で色鉛筆画にのめり込んだ。腕を買われて講師となり、さらに画集の出版、人気テレビ番組「プレバト」の「色鉛筆の先生」として出演依頼が舞い込んだことなどを振り返った。
 実演では、手元をスクリーンに投影しながら赤と青と黄の3本の色鉛筆を使い、約15分でサクランボの絵を仕上げた。ケント紙を回しながらとがった色鉛筆で多方向から塗り重ねたり、筆圧を調整したりしながら、「ものの特徴を強調するとそれらしくなる」などとアドバイスした。
 三上さんは「吉村芳生展」で展示中の藤の花を描いた大作について触れ、「(東日本大震災の)被災者への思いを込め、一つ一つの花がかなり丁寧に描かれ、気持ちが伝わった」と述べた。

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