「軍隊は住民守らず犠牲にする」若者たちが沖縄戦から平和を学ぶ 那覇市でピースアクション

 全国から集まった人が沖縄戦と基地問題について学ぶ「ピースアクションinオキナワ」(主催・日本生活協同組合連合会)が27日、那覇市内のホテルで開かれた。平和学習について研究する琉球大の山口剛史教授が「沖縄戦・在沖米軍基地から平和について考える」と題して講演した。

 山口教授は30年余り前に起きた湾岸戦争で、沖縄の米軍基地から出征して命を落とす人がいる現実を知り、研究を始めたエピソードを語った。

 沖縄戦で旧日本軍による住民虐殺があったことに触れ、「軍隊は、住民を守るのではなく、住民を犠牲にして命令に従って作戦を行った。米軍基地の集中する沖縄で平和について考えることは軍隊とどう向き合うかということだ」と訴えた。

 大阪府から参加した岩瀬優さん(27)は子どもを対象にした平和学習に取り組んでいるといい「戦争体験者が少なくなり、学びの機会も少なくなっている。沖縄での学びを活動に生かしたい」と話した。

 参加者は29日まで滞在し、糸満市の平和祈念公園や名護市辺野古の新基地建設現場のフィールドワークを通じて学びを深めた。

(榧場勇太)

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