中国市場は年内厳しい状況、物価高が影響=スウォッチCEO

[チューリヒ 31日 ロイター] - スイスの大手腕時計メーカー、スウォッチ・グループは中国市場について、さまざまな値上げのため消費者が買い物をためらっていることから、年末まで厳しい状況が続くとみている。ニック・ハイエック最高経営責任者(CEO)が、スイス紙ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥングのインタビューで明らかにした。

ハイエック氏は中国にはなお大きな可能性があるが、消費者は購入を決めるまで長い時間がかかっていると指摘。その上で「多くの地域で過度の値上げが行われているため、消費者は価格により敏感になっている」と述べた。

同社は高級腕時計「オメガ」、「ティソ」、「ロンジン」と、社名を冠した大衆向けのプラスチック腕時計「スウォッチ」を手がけ、ハイエック一族が議決権付き株式の43%を握っている。

ハイエック氏は同社の上場廃止を望むかどうかについての質問には「確かに会社の長期的発展のためには上場廃止が最善だ。ただ、残念なことに非上場化は多額の負債を抱えない限り不可能だ。われわれは借金を望まない」と回答した。

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