「分かってはいたが苦しい」吉田優利はデビュー2戦で危機感

吉田優利は米ツアーの厳しさを知る2週間に(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国女子◇フォード選手権 presented by KCC 最終日(31日)◇セヴィールG&CC (アリゾナ州)◇6734yd(パー72)

ロサンゼルスでの「朴セリ選手権」は予選落ち、初めて4日間をプレーしたフェニックスでは69位だった。ルーキーとして、ツアーの年間レースにポイントを初めて加算(2.1pt)しようが、賞金4586ドル(約69万4000円)を手にしようが、吉田優利の心境は満足とは程遠い。

米国のコースや芝の難しさに、強風も加わった3日目に「75」をたたいて予選通過者で最下位の3アンダー75位。6バーディ、4ボギーの「70」という雨中の最終日の巻き返しも「調子があまり良くなかったのでバーディを獲っている感覚ではなかった」という。

ショット、パットの状態を上げ、得意のチッピングもコースへの適応に必死な段階。要所で手痛いボギーを回避できないゲームが続き、「自分のイメージ通りになかなかゴルフをさせてもらえない。分かってはいましたけど、苦しいことだなとは思いました」と2週で抱えた想いを口にした。

次戦は4月下旬か(撮影/田辺安啓(JJ))

昨年末の最終予選会(Qシリーズ)を7位で通過して手にした限定的な出場資格をより優先度の高いものにするためには、同じ立場の選手たちよりもポイントを重ねる必要がある。ツアー日程上のこの先2試合には出場できず、復帰戦は早くて4月25日(木)開幕の「JMイーグルLA選手権」(カリフォルニア州ウィルシャーCC)。「ルーキーなので限りある中で結果を出さないといけない。そういう対応力のスピード感を求められている」と危機感を口にした。

「早く慣れて、(良い)結果を出せるようにしないと。日本みたいに毎週試合があるわけではない。それくらいチャンスがない。合わせるコンディションも整えないと」。綱渡りのルーキーイヤー。懸命にもがく。(アリゾナ州ギルバート/桂川洋一)

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