“日本一美しいドラマー”大野真依、ライブ中に妄想してしまう変な癖も明かす!

ドラマーに焦点を当てた音楽ドキュメンタリー映画『COUNT ME IN 魂のリズム』公開記念トークイベントが3月31日、ヒューマントラストシネマ渋谷にて開催され、ガールズバンド「きみとバンド」のドラマーで〝日本一美しいドラマー〟とも評されている大野真依がゲストとして登場し、映画・音楽評論家の村尾泰郎と対談を行った。

本作は、クイーンのロジャー・テイラー、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのチャド・スミス、アイアン・メイデンのニコ・マクブレイン、ディープ・パープルのイアン・ペイス、フー・ファイターズの故テイラー・ホーキンスといった錚々たるドラマーの面々が、伝説的なジャズ・ドラマーたちが現代のドラマーと音楽に対して与えてきた影響を解説しながら、ドラムの歴史や自身のキャリア、音楽やドラムそのものについて語った音楽ドキュメンタリー。

愛媛県で結成されたスリーピース・ガールズバンド「きみとバンド」のリーダーでドラマーの大野。〝日本一美しいドラマー〟とも評され、グラビアモデルとしても活動し、TikTokを中心にSNS総フォロワー数100万人のインフルエンサーとしても活躍している。

いち早く映画を鑑賞したという大野。「普段ガールズバンドでドラムをやらせていただいているのですが、まだ知識も技術も半人前なので、正直ドラマーにフィーチャーした映画の内容についていけるのかという不安があったんです」と正直な胸の内を語るが「知識がなくても、世界に名だたるドラマーたちの思いを聞いているだけで、心が熱くなりました。ドラムのことをあまり詳しく知らない人でも楽しめる作品になっています」と興奮して作品を観たことを明かす。

劇中には、シンディ・ブラックマン・サンタナ、サマンサ・マロニー、エミリー・ドーラン・デイヴィス、ジェス・ボウエンといった女性ドラマーにもスポットが当てられている。大野は「エミリー・ドーラン・デイヴィスさんが劇中『私の演奏で黙らせる!』と発言されているのを見て、すごく格好いいなと思いました。自分もいつか演奏だけで聴いている人を魅了させられるような女性ドラマーになりたいと思いました」と目を輝かせていた。

また憧れのドラマーというトークで大野は「『X JAPAN』のYOSHIKIさんをリスペクトしています」と語ると「私は、ドラムをやりたくて始めたのではなく、事務所から役割をもらってスタートしたんです。最初はなかなかドラムってスポットライトが当たらないポジションで、目立たないなと自分に言い訳をしてパフォーマンスをしていたんです。でもYOSHIKIさんの演奏を見て、目立たないのではなく、自分の力がないから目立てないんだと思ったんです。技術はもちろん、人の目を奪うようなパフォーマンスができるYOSHIKIさんを本当に尊敬しています」と大きな目標であることを明かす。

映画終盤には「THE DREAM」というテーマで語られているパートがあるが、今後の目標について大野は「インディーズ・ガールズバンド史上初となる日本武道館でのライブ」と語ると「まだまだ夢を追いかけている段階なのですが、2年目にZepp Hanedaで行ったワンマンライブがソールドアウトしました。その時ステージから見た景色が本当に忘れられなくて。ドラマーとしてのこれまでの苦悩がすべて吹き飛んだ感覚があったので、いつかさらに大きな舞台である武道館でもライブがしたいです」と意気込んでいた。

そんな大野には変な癖があるという。「私ドラムを叩いているとき、ふと変なことを考えてしまうことがあるんです」と話し出すと「演奏の途中でドラムを止めたらどうなるのかな……なんていけない妄想してしまって」とはにかむ。続けて大野は「もちろんやらないですよ。思うだけで……」とあくまで妄想であることを強調するも「武道館で演奏中ドラムを止めてみたら面白いですよね」といたずらっぽい笑みを浮かべていた。

最後に大野は「世界に名だたるドラマーの方たちが初めてドラムセットを手にした時の心からの喜びが映し出されている作品。私はドラムとそういう出会い方をしていなかったので、うらやましいなと思いつつ、何十年もプロとしてやられている方が、ドラムを初めて手にしたときのワクワクをずっと持ち続けている姿がすごく素敵なんです」と映画の見どころを語ると「ドラムって唯一観客とステージを見渡せる立場にいるし、自分がライブ空間全体を操っているような感覚になれる。知れば知るほど奥が深くハマっていくんですよね」とドラムの魅力を語っていた。

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