全米自動車労組、23年組合員数は3.3%減の37万人 09年以降最低

David Shepardson

[ワシントン 29日 ロイター] - 全米自動車労組(UAW)が米労働省に29日提出した報告書によると、同労組に加入する組合員数は昨年、前年比3.3%減の37万人となり、2009年以降で最低だった。

1970年のピーク時には150万人だったUAWの組合員数は、20年末時点で39万7000人に減少。世界金融危機に見舞われ自動車業界の再編が進んだ09年は35万5000人にまで落ち込んでいた。

UAWは昨年、3大自動車メーカーのゼネラル・モーターズ(GM)、フォード・モーター、ステランティスから記録的な待遇改善を盛り込んだ新たな労働協約を勝ち取ったことを受け、国内の労組を持たない自動車メーカー全ての労働者を組織化する初の取り組みを開始した。同時にドイツのフォルクスワーゲン(VW)とメルセデス・ベンツ、トヨタ自動車、韓国の現代自動車など外資系メーカーの労働者も組織化する方針を打ち出した。

こうした中、VWのテネシー州チャタヌーガ工場の従業員はUAWへの加入の是非を巡って4月17─19日に投票する予定で、UAWの新たな組織化の取り組みの成否を占う試金石となる。

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