妻夫木聡 「ドリブルに集中するとセリフが出てこなくて」デビュー当時のほろ苦い体験を明かす

「たぶん僕たち人間は、苦しさも楽しさに変わる瞬間がある」真っ直ぐ前を見据えて語ったのは、俳優の妻夫木聡(43)。ビールメーカーのPRイベントに登壇し、春から新生活を始める大人たちへメッセージを送った。

ビールにちなんで“ほろ苦い体験”を聞かれた妻夫木は、25年を超える俳優生活を思い返し、「ほろ苦いことだらけですよね、基本的に。反省ばっかりの日々なんですけど、でも、一番最初にお芝居をしたときですかね」とデビュー後に初めて演じたバスケットボール部の部長役を挙げた。「普通の道路をランニングしてる設定なんですけど、“バスケ部の部長だからあっちからドリブルしながら来て”って(監督に)言われて、だけど緊張でドリブルに集中するとセリフが出てこなくて、セリフに集中するとボールがどこかに行っちゃうんですよ。あれがほろ苦いですね…」と当時を思い出して苦笑い。

そして、自信につながった経験を聞かれると、「『悪人』という映画をやったときですかね、その時に今までの自分自身を全部捨てて新しい自分のスタイルに挑戦してみて、賞をいただいたりしたんですけれども、そのときにはじめて本当の意味で自分が評価された気がして。認めてもらえた感覚がすごくあったんですよ」と2010年公開の主演作『悪人』で日本アカデミー賞・最優秀主演男優賞を受賞したことを振り返った。

最後に、この春から新しい生活を始める大人へメッセージを求められた妻夫木。およそ1年前の同社のイベントでも同じリクエストがあったが、その時は「抗(あらが)い続けることです。成長を諦めることって人間としての可能性を狭めることだと思うし、満足せずに抗(あらが)い続けてもらえたらうれしいなと思います」と力強く語っていた。

あれから1年。今回のメッセージは、「“楽しむこと”ですね。当然、新しいことに挑戦する時は苦しいことの方が多いと思うんですよね。でもそんな中でも、ほんの少しの楽しさがあると思うんです。それさえ見つけ出せれば、たぶん僕たち人間は苦しさも楽しさに変わる瞬間があると思っているんですよね。報われる、救われる瞬間が確実にやってくると思うので、苦しいことさえも楽しむっていう思いを持つのは大事だと思います」と思いを込めた。

新生活を迎える大人にメッセージを送る妻夫木

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