NHK大河「光る君へ」高畑充希の天真爛漫さと瀧内公美の不気味さ…今後の展開は?

高畑充希(C)日刊ゲンダイ

NHK大河「光る君へ」の第13話「進むべき道」は、道長(柄本佑)とまひろ(吉高由里子)の破局から4年が過ぎ、兄・道隆(井浦新)たち中関白家が絶頂期を迎え、兼家(段田安則)の後継争いが始まろうとしていた。道隆の娘・定子(高畑充希)が、元服してわずか20日後の一条天皇(柊木陽太)に入内した。

突然にもかかわらず高畑充希の違和感のない登場。入内といっても約20歳も年下、11歳のお相手である。変顔を見せて喜ばせたり、かくれんぼをしたりとやむを得ないがまるで母親だ。天真爛漫な演技は高畑充希この人らしい。NHK大河ドラマは、2014年の「軍師官兵衛」で黒田長政の妻・糸を演じた以来10年ぶりの出演。一条天皇の相手は、母のような知性と愛情がにじみ出て尊い姿を見せた。

■《笑わない明子女王》

明るい定子とは反対に、闇のオーラ満載の道長の妻、明子(瀧内公美)にも注目。子が出来たというのにニコリともしない。ところが道長の父・兼家から扇子を取り上げ、無念の死を遂げた自身の父のために呪詛がはじまると静かに笑う。《兼家が終わった時の明子様の満面の笑みを楽しみにしている》《笑わない明子女王》《子どもができて嬉しいという真の意味が、これから出てくるのか?怖すぎる》など明子の不気味さにネットも震撼。

ところで明子さんと道長。映画「火口のふたり」(2019年)で濃厚なシーンを見せた柄本と瀧内だが、そんなふたりの逢瀬が倫子さん知れたらどうなってしまうのか、今後の展開が気になる。

あれから時が経ったとはいえ、道長の胸中に、いまだまひろがいることは間違いない。倫子さんが、道長が持っていた漢詩の手紙を「女の字よね」とまひろに見せたのは“女のプロ”である倫子さんの勘が働いたのだ。すっとぼけた吉高まひろに、いずれ倍返しの炎が降りかかると思うと…。

© 株式会社日刊現代