米山議員「玉川は万博出禁」発言の大阪・吉村知事に撤回と謝罪を要求 “冗談”でない「言論封殺」と危惧

立憲民主党の米山隆一衆院議員が1日、X(旧ツイッター)を更新。大阪府の吉村洋文知事が大阪府で3月に開催された「維新タウンミーティング(TM)」で、大阪・関西万博で建設されている木造の大屋根(リング)をめぐって批判的なコメントをしたとして、元テレビ朝日社員の玉川徹氏に対して「出禁」と発言した動画がネット上で拡散されて物議を醸していることを受け、公式の「撤回・謝罪」を求めた。

米山氏は「吉村洋文大阪府知事・万博協会副会長『入れさせてくれ』『見たい』といっても、もうモーニングショーは禁止。玉川徹禁止 と維新TMでご発言です。仮に冗談としても、反対言論を委縮させる権力濫用的なもので、公式に撤回・謝罪が必要だと思います。協会の対応が注視されます」と見解を綴った。

吉村知事は3月23日に大阪府茨木市で開催された「維新TM」でテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」のコメンテイターである玉川氏に対し、「モーニングショーの玉川とかね。批判するのはいいけど、入れさせんとこう思って。『入れさせてくれ』『見たい』と言っても、モーニングショーは禁止、玉川徹は禁止と、言うたろかなと思う」などと発言。その動画が3月下旬にSNSなどで拡散され、知事の公的な場での発言として問題視されていた。

米山氏は3月30日付のX投稿で、実際に吉村知事が発言している動画投稿を引用し、「吉村知事、本当に『モーニングショー玉川徹は禁止!入れさせない!』と言っていますね」とした上で、「万博は多額の国費を使ったイベントで、吉村知事のホームパーティではなく、氏に入場者を制限する権限は欠片(※かけら)程もありません。公的行事を私物化する維新の様な政党が権力を握る恐ろしさを、我々は認識すべきです。」と指摘した。

さらに、同氏は「それにしても大阪万博は、これを批判して吉村知事の機嫌を損ねた人物は出禁を言い渡されるイベントだというのは余りに恐ろしい事ですし、万博協会の副会長がこの様な事を公言するのは協会のガバナンスとしてあり得ない事で、国会で取り上げるべきだと思います。」と問題視した。

Xユーザーからの「これ冗談でしょ そんな目クジラ立てなくても…」という意見に対し、米山氏は「これは、思想信条による差別的取り扱いであり、権力による反対する言論の封殺であり、万博協会の副会長/大阪府知事の権力乱用であって、内輪の会の発言だとか、冗談だとかと言う事で、看過していいものではありません。」と危惧した。

また、現場にいたユーザーから「会場で笑いが起きていた」として「本気に取ってどうこう言う方がおかしいやろ。」という反論があったが、米山氏は「いや、仮に冗談でも、十分差別的だし、批判を封じる事になりますよ。こういう発言を冗談だからと平気で言えて、笑って盛り上がれるというのが本当に排他的、差別的でうんざりします」などと見解を綴った。

米山氏は「これは、思想信条による差別的取り扱いであり、権力による反対する言論の封殺であり、万博協会の副会長/大阪府知事の権力乱用であって、内輪の会の発言だとか、冗談だとかと言う事で、看過していいものではありません。」と強調していた。

(よろず~ニュース編集部)

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