中国外相、フランスから輸入拡大と表明 公正なビジネス環境要請

[北京 1日 ロイター] - 中国の王毅外相は1日、フランスのセジュルネ外相と共同会見し、中国はフランスからさらに高品質の製品とサービスを輸入すると発言、フランスが中国企業に公正なビジネス環境を提供すると信じていると述べた。

欧州連合(EU)は昨年、中国製の電気自動車(EV)について補助金に関する調査を開始。これを受け、中国は1月、EU産ブランデーの反ダンピング(不当廉売)調査を開始した。

王氏はデリスキング(リスク低減)が特定の国を標的にしたものではなく、世界貿易機関(WTO)のルールに違反しないことを望んでいるとし「中国とのデカップリングは最大のリスクだ」と指摘した。

欧州は、産業上の優位と競争力を維持するため、中国への依存度を減らすデリスキングを目指している。

王氏は「われわれは国境を超えるデータフローの促進など、市場アクセスを常に緩和している」とし、市場アクセスを巡るフランス企業の懸念にさらに対処すると述べた。

セジュルネ外相はデリスキングに関する協議を中国と続けていくと発言。デリスキングはEUが保護主義的な措置を講じることを意味しないと述べた。

関係筋によると、中国の王文濤商務相は4月に欧州を訪問し、中国製EVへの補助金を巡るEUの調査について協議する。

セジュルネ外相は、北朝鮮がウクライナ戦争でロシアに弾道ミサイルを提供していると懸念を表明。ウクライナを中心とする和平交渉でなければ永続する和平は実現しないと発言した。

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