肉体はレブロン、シュートはカリー…マグレディ氏が考える“完璧”なNBA選手

「あの選手のようにシュートを打てたら……」。誰しもが一度はこのような妄想をしたことがあるのではないだろうか。また、テレビゲームでは選手の育成モードが標準搭載されている作品も少なくなく、自分好みの選手を育てたことがある人もいるだろう。

そんな妄想をしてしまうのは、7度のNBAオールスターも同じのようだ。現役時代にトロント・ラプターズやヒューストン・ロケッツでプレーしたトレイシー・マグレディ氏が自身のインスタグラムに動画を投稿。様々なNBA選手の特性を組み合わせ、“完璧”なバスケットボール選手を考案した。

「想像してみよう。ブロン(レブロン・ジェームズ/ロサンゼルス・レイカーズ)の肉体、コービー(ブライアント/元レイカーズ)の精神力、ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)のシュート技術、カイリー(アービング/ダラス・マーベリックス)のハンドリング。パスも必要だな。ブロンのパスにしよう。運動神経はビンス(カーター/元ラプターズほか)だ。ディフェンスはロン・アーテスト(元シカゴ・ブルズほか)。もちろん、ブロンのIQは必須だろう。俺が考案したこの選手は、現代バスケにおいて平均45得点を記録する。彼は望めばいつでもリングに到達し、コートのどこからでもシュートを放つよ」

マグレディ氏は、レブロンが歴史上で最も完璧に近い選手と考えているのかもしれない。歴代最多得点記録保持者は、40歳を目前にしながらもキャリア全盛期の選手と遜色のないコンディションを維持しており、コート上ではポイントガードの役割を担い、巧みに試合を組み立てる。また、マグレディ氏は言及していないものの、“キング”は球団を勝利に導くリーダーシップも兼ね備えており、過去を振り返ってもこれほどまでに非の打ちどころがない選手は存在しない。

意外なのは、守備能力でアーテスト氏を挙げたところだろうか。ベン・ウォーレス氏(元デトロイト・ピストンズほか)、ディケンベ・ムトンボ氏(元デンバー・ナゲッツほか)、カワイ・レナード(ロサンゼルス・クリッパーズ)、スコッティ・ピッペン氏(元ブルズほか)など、歴史上には優れたディフェンダーが数多く存在するが、“T-Mac”は2003-04シーズンの最優秀守備選手賞受賞プレーヤーの名前を挙げた。

アーテスト氏は、悪名高き“パレスの騒動”を起こした張本人。この史上最も不名誉な事件により、彼は当時、72試合の出場停止処分を言い渡された。しかし、マッチアップのスキルは一級品。力負けしない強靭なフィジカル、スピードのある選手への対応力、威圧感のすべてをトップレベルで兼ね備えたアーテスト氏は、現役時代に誰もがマークされたくない選手と感じていたはずだ。

また、『MSN』は、マグレディ氏が“GOAT論争”の頂点に君臨するマイケル・ジョーダン氏(元ブルズほか)に触れなかったことに言及。ジョーダン氏が素晴らしい選手であることに疑いの余地はないものの、同メディアは特定のスキルではなく、総合力が彼の魅力だと考察している。

投稿のキャプションで「俺よりいい選手を作れる人はコメントしてきてくれ」と、ファンに挑戦状を叩きつけたマグレディ氏。自信がある方は、ぜひ彼のアカウント(@tmac213)まで。

文=Meiji

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