「命を守る」 着用率は向上 自転車ヘルメット 着用努力義務化から1年【長野】

新生活が始まるこの時期、自転車が絡む交通事故は例年増える傾向にあります。
自転車ヘルメットの着用が努力義務化されて、1日で1年。
命を守るべく着用率は向上しています。

「何色が良いとかありますか?」
「じゃあこれで」
「こちらが良いですか?」

松本市の「サイクルショップミツワ」。先月30日、訪れたこちらの姉妹…買いに来たのは、ヘルメットでした。

■姉:自転車通学を始める高1女子(松本市内から)
「練習もしなきゃいけないんですよ、高校に行く道が不安なので」

この時期は、自転車通学や通勤のために来店客が増えるそうです。

■サイクルショップミツワ・塩原光廣 社長
「昨年から本当に多くなったのは高校生。昨年から(自転車)購入と同時にヘルメットを選ぶ人が増えてきた」

中には、こんな人も…

■男性:数年ぶりに自転車利用(塩尻市から)
「ずっと乗っていなかったんですけど、久しぶりに引っ張り出してきて壊れていたのできょううかがった。数年『寝かせて』いまして。その間にヘルメットが努力義務化になったので…」

こちらの店では、1年前の自転車ヘルメット着用努力義務化以降、売り場を2倍以上に拡大し、およそ120種類販売しています。

■男性:数年ぶりに自転車利用(松本市内から)
「ファッション性が高くて、フィット感も強いヘルメットがこんなに増えたということに驚いた」

松本市は、3年前に県内で唯一となる自転車に特化した部署を設置するなど、ヘルメットの着用促進に取り組んでいます。
それだけに、自転車通勤の職員を見てみると…

【10人をカウント】

努力義務化以降、ヘルメットの着用率は向上しています。
県警によると、去年、県内の自転車事故の死傷者の内、努力義務化前14.9%だった着用率は、努力義務化以降30.3%となりました。

■県警交通安全対策室・市川正樹 室長
「自転車に乗っていて亡くなってしまう。人の致命傷を見ると一番高い割合が頭のけが、自分の命を守るということでヘルメットの着用」

こちらは、去年、県内で自転車と出合い頭に衝突した乗用車の…フロントガラスの様子です。自転車に乗っていた高校生の頭が、ここにぶつかりました。ヘルメットを着用していて命は助かりました。
ヘルメットを着用している時とそうでない時のリスクは一目瞭然です。
頭蓋骨骨折の恐れが高いことを示す赤やオレンジ色が、ヘルメット装着の場合全く見られません。
県警は、県や市町村のヘルメット購入補助金制度の活用も呼び掛けています。

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