「異次元の厚顔無恥」岸田首相が新社会人にメッセージ「どんな修羅場も血肉に」しみじみ語るも「反面教師」と揶揄される皮肉に

写真:代表撮影/ロイター/アフロ

もしかしたら、自分自身への「エール」だったのかもしれない。

4月1日、岸田文雄首相は、参院の決算委員会で自民党議員から新社会人へのメッセージを求められ、「私は人生において無駄なものは何もないと信じています。どんな苦難であっても、必ずやそれぞれの人生において意味があると信じています。それぞれの新しい人生、1歩1歩前を向いて進んでいただければと願っております」と語った。

「しみじみとした口調で、『噛みしめるような』という表現がぴったりの答弁でした。岸田首相の社会人キャリアスタートは、40年以上前の銀行員(日本長期信用銀行)です。

答弁では『ずいぶん多くの失敗もした。仕事において修羅場と言っていいような場面にも数々出会った。しかし、それらはすべて今の私の血肉となっている』と述懐していました。

岸田首相にとって直近の修羅場は、4月4日に予定されている、派閥の政治資金パーティー裏金事件をめぐる議員の処分でしょう」(政治担当記者)

安倍派元幹部の塩谷立・元総務会長、下村博文・元政調会長、西村康稔・前経済産業相、世耕弘成・前参院幹事長は、キックバックについて証言が二転三転したこともあり、8段階ある処分で2番めに重い「離党勧告」を科す方向だと多くのメディアが報じている。

「世論調査で厳しい処分を求める声が多いことから、4番めに重い『選挙における非公認』では世論の納得が得られないということのようです。

新型コロナウイルス禍のときに銀座のクラブに出かけた議員は離党勧告でしたから、そのバランスも考えてのことでしょう。ほかの議員の処分はキックバックの金額、党の役職などを勘案して決めるとしています。

こうした目先の情勢だけで判断し、右往左往ぶりばかり目立つ岸田首相に『人生のアドバイス』をもらっても、説得力がないですよね(笑)」(同)

ニュースサイトのコメント欄や「X」では、

《今現在で失敗を繰り返し、その自覚が無い方がメッセージを送っても全く響かない。皮肉にも反面教師という意味では良い教材かも知れない》

《なにか成し遂げた人が言うのなら響くが、時間だけ無駄に費やし、国民の要求に何ら答えていないあなたの言葉は響かない》

《苦労を押し付けてる側が押し付けられてる側に言うは間違ってるでしょ。異次元の厚顔無恥総理ですか》

《修羅場では、検討、検討で誤魔化し、秘書を身代わりにして逃げてきた》

など、“おまゆう(お前が言うな)” と呆れる書き込みが目立っていた。岸田首相は、本当に新社会人に胸が張れているのだろうか。

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