徳島、暫定監督は増田功作ヘッドコーチに…黒部光昭氏の強化本部長就任も発表

徳島ヴォルティスは4月1日、増田功作ヘッドコーチが暫定的に監督を務めることを発表した。黒部光昭クラブアドバイザーが強化本部長に就任することも併せて伝えられている。

徳島に関しては2021シーズン以来となるJ1リーグ復帰を目指してシーズンをスタートさせたが、2024明治安田J2リーグ開幕戦から3連敗を喫するなど未勝利が続いていた。第4節水戸ホーリーホック戦を2-1で制したことで今季初勝利を掴んだものの、その後2試合を1分1敗で終えると、3月30日に行われた第7節でザスパ群馬に今季初白星を献上。入れ替わる形で最下位へと転落していた。同試合から1日後の31日、クラブは吉田達磨監督の解任、および岡田明彦強化本部長の辞任を発表していた。

このような状況のなか、徳島は1日に後任人事を発表。今後は増田ヘッドコーチが暫定監督として指揮を執ることだけでなく、空席となった強化本部長の座には黒部クラブアドバイザーが就任することを伝えた。

現在47歳の増田氏は現役時代にブラジル、ボリビアといった南米のクラブでプレーし、ヴェルディ川崎(現:東京ヴェルディ)や横浜FCでも活躍した。現役引退後は指導者に転身し、古巣の横浜FCでサッカースクールディレクター、トップチームコーチ、スカウトダイレクターといった職務を歴任。専修大学のテクニカル・アドバイザリーコーチ、松栄学園高校のサッカー部監督、専修大学のヘッドコーチを経て、今季より徳島のヘッドコーチに就任していた。

暫定監督に就任するに際し、増田氏は徳島を通して「様々な思いのあるなかで、ベストを尽くします」とコメントを発表。岸田一宏代表取締役社長は次のような言葉で、監督交代の理由と増田氏を暫定監督に据えた背景を説明した。

「第7節を終えて、1勝1分け5敗という事態を重く受け止めており、チーム状況を良い方向に向かわせるためには監督を代えることが現時点では最善であると判断いたしました。次節は明後日に迫っている点などを含めて、今シーズンのチーム状況を把握している増田功作ヘッドコーチに暫定的ではありますが指揮をお願いすることといたしました」

「ファン・サポーターの皆様、スポンサー企業の皆様、ホームタウンの皆様、様々な形でクラブに関わりご支援をいただいている皆様には大変ご心配をお掛けしており申し訳ございませんが、引き続きのご支援、ご声援をよろしくお願いいたします」

また、現在46歳の黒部氏は徳島県阿南市の出身で、現役時代は京都パープルサンガ(現:京都サンガF.C.)やセレッソ大阪など、Jリーグ複数のクラブで活躍。京都在籍時の2003年には日本代表にも選出され、国際Aマッチ通算で4試合に出場した。現役引退後の2016年には古巣のカターレ富山で強化部長に就任し、2021年からの3年間は名古屋グランパスの強化部長補佐を務めた。今季よりクラブアドバイザーとして徳島に招かれていたが、シーズン序盤のタイミングでの役職変更となった。

今回の決定を受け、黒部氏は徳島を通して次のようにコメントを発表している。

「チームが苦しい状況にある中で、クラブから強化本部長の打診をいただきました。地元クラブである徳島ヴォルティスのために、自分がこれまで経験したことを生かして、今できる最大限の力を発揮し、貢献したいと思います」

「今在籍している選手、スタッフを全力でサポートし、支えていただいている皆様のためにも何とかこの苦しい状況を打破できるように、覚悟を持って全力で取り組んで参ります」

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