段ボールベッド組み立て・トイレ手順…福祉避難所の設置訓練 京都・精華町

段ボールベッドの組み立てを体験した地域住民ら(精華町南稲八妻)

 京都府精華町社会福祉協議会のデイサービスセンター(同町南稲八妻)でこのほど、災害時に要配慮者を受け入れる福祉避難所の設置訓練が行われた。地域の住民や福祉施設職員ら約60人が参加し、避難所の区分けや断水時のトイレ使用の手順などを確認し、万一に備えた。

 浸水や土砂崩れが発生した豪雨災害から3日後、との想定で実施した。東畑自治会の住民や、災害時に福祉避難所となる町内7施設の職員らが参加した。

 訓練では、住民らが地域の要配慮者8人を施設に送迎。スタッフが避難者に必要な介護レベルに合わせてブース分けを行い、感染症対応の隔離部屋も設けた。給水車から運んだと想定した水でトイレを流したり、段ボールベッドを組み立てたりもした。

 最後は炊き出しの豚汁を味わい、参加者同士で訓練について意見交換した。福祉施設の職員は「寝具などの備蓄をどうするか、確認が必要と思った」「施設の利用者さんもいる中で、避難所も運営していくことの難しさを感じた」など課題を述べた。

 車いすの母を介護する女性は「自治会の人が来てくれてスムーズに避難できた。食事では固形物が食べにくいことなども伝えられてよかった」と話していた。

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