紅麹サプリ問題、回収処分出した大阪市が対策本部会議を予定

紅麹が含まれる健康食品を接種した人から腎疾患などの体調不良の事例が相次いだ「小林製薬」(大阪市中央区)。その問題を受けて大阪市では、4月3日に対策本部会議を開催し、専従調査チームを立ち上げることを1日の定例会見で明らかにした。

小林製薬本社(4月1日・大阪市中央区)

同社が使用中止と自主回収をしている3商品「紅麹コレステヘルプ」「ナイシヘルプ+コレステロール」「ナットウキナーゼさらさら粒GOLD」の回収を命じる行政処分を、3月27日におこなっていた大阪市。

同日には同社製造工場への立ち入り調査を約4時間にわたって実施しており、横山英幸市長は「工場へは厚労省の職員とともに調査した。12月に移転しているのでなかのものが完璧に残っているものでないが、製造記録や場所についてどういった環境だったかは確認した」と話す。

また、3日には同問題の対策本部会議も立ち上げることも明らかにし、市長、副市長、健康局長をはじめとする健康局職員、大阪健康安全基盤研究所所員8人程度のメンバーで検討中。

そして、対策本部内に保健所の職員ら10人で構成される専従調査チームも設置し、現在回収を勧めている3商品の回収と被害状況、調査と原因究明に当たっていく。

横山市長は、「何が原因で健康被害を起こしているのかできるだけ早く情報収集して、対応にあたっている関係機関と情報共有することが重要」と説明。

さらに、「3つの商品は大阪市が所管して対応しているが、商品を原材料として海外に輸出されているものもある。ほかの都道府県に商品があればその都道府県の対応になり、非常に幅広い対応が必要になる。しっかりスキームを作り、少しでもプラスになる情報は共有して、関係する機関と連携を密に取っていきたい」と話した。

取材・文・写真/岡田由佳子

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