イラン大使館空爆、死者13人に イスラエル軍、シリア首都

イスラエルによるとみられる攻撃後に煙を上げる建物=1日、シリアの首都ダマスカス(ロイター=共同)

 【テヘラン共同】シリアの首都ダマスカスにあるイラン大使館の領事部の建物が1日、空爆で破壊され、イランメディアは2日までにイラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」の将官ら13人が死亡したと伝えた。イランの最高指導者ハメネイ師は2日、イスラエルの「犯罪」であり「罪を犯したことを後悔させる」と報復を宣言した。イスラエル軍とイスラム組織ハマスがパレスチナ自治区ガザで続ける戦闘が、ハマスの後ろ盾イランまで本格的に拡大する事態が懸念される。

 国連安全保障理事会は、今回の攻撃について協議する緊急会合を2日午後(日本時間3日未明)に開くことを決めた。安保理筋が明らかにした。

 攻撃対象は大使館の隣にあるイラン大使公邸が入る建物で、在外公館が標的となるのは異例。大使や家族は無事だった。

 革命防衛隊などによると、死亡したのはレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラ支援の中心人物とされ、レバノンやシリアに展開する部隊を率いるモハンマドレザ・ザヘディ司令官と、副官を含む隊関係者6人、シリア市民6人。

イスラエルの攻撃で破壊された建物=1日、ダマスカス(AP=共同)
1日、イラン・テヘランで、イスラエルによるイラン公館への攻撃に抗議の声を上げる人々(ゲッティ=共同)

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